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先人の知恵に学ぶ家計術。『武士の家計簿』を読んでみた!?

10/21(土) 12:10配信

ファイナンシャルフィールド

生き方に迷った時、先人の知恵に頼ることがあります。

歴史を学ぶと現代にも通じるモノの見方や考え方が多く、いつの時代も変わらない真理が見えます。

今回は、身近な家計管理術において、先人たちの失敗と成功について考えます。

家族で協力して家計を立て直す

「武士の家計簿」(新潮新書)は、磯田道史さん著作で2003年に出版されたベストセラーで、映画化もされました。

これは、「金沢藩士猪山家文書」という古文書に家計簿が遺されていたことがきっかけで、創作されたものです。

古文書は天保13(1842)年から明治12(1879)年のものですが、現代にも通じる興味深い3つの事柄について考えたいと思います。

■妻も自分の資産を持つ

この時代は寿命も短く、武家の場合は戦(いくさ)で命を落とすこともあります。持参金を手に嫁いだとしても、実家に戻ったり再婚したり。女性は自分の資産を家の会計とは別建てで持っていたのです。

それなりに決まったお小遣いをもらい、被服費(着物)に充てています。これは、学ぶべきことだと思います。

たとえ専業主婦であっても、自分名義の口座で資産を持つことは大切です。夫の資産と分けておくことで、相続対策にもなります。

■高利で借りているものを交渉し、金利を下げてもらう

猪山家は一時期、困窮して多大な借金をしてしまい、返済出来ない状態に陥りました。お金の使い方に無頓着であった為に、このままでは破たんしてしまう、その一歩手前まで行ってしまったのです。

まず全財産を使って借金の返済に充て、周りにもその覚悟を見せました。父の趣味の茶道具も、嫁入り道具の箪笥や着物も売りました。家族全員がこれまでの生活を反省したのです。

家族の協力は、最も大切なことです。その上で借入先に交渉し、金利を下げてもらいます。相手も、破産されてしまっては貸付金の残金が戻ってきませんから、交渉のテーブルにつきます。

住宅ローン等、返済が難しくなったら銀行と交渉は必要です。それは無理だと思い、他で更に借金をしてしまうケースがありますが、これは悪循環を生みます。

借入残高を増やすだけでなく、新たな借り入れは金利がさらに高くなってしまうことが多いのです。

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