ここから本文です

登場人物、全員人殺し。「ヤバい人たちのヤバい飯」を知るヤバいグルメ番組の裏側

2017/10/27(金) 10:46配信

BuzzFeed Japan

「人食い少年兵」の真実

――放送に入れられなかった印象的なエピソードはありますか。

「元人食い少年兵」の言葉の背景はもう少し説明したかったです。

リベリアでは、内戦時に兵士が敵の人肉や心臓を食べたという話はわりに有名です。現実と思えないような話がたくさん伝わっています。

でも、いざ彼らに「みんな人を食べたことあるの?」と聞くと「俺はない」「人間の肉を食べると腹がふくれてそのまま死ぬんだ」ってあっさり否定するんですよ。でも、2人きりになった時に「マジで知りたいんだけど」と聞くと、少し黙り込んでからうなずくんです。「俺も嫌だったんだけど」。

彼らにとって人を殺すのはもはや日常だったと思うのですが、「人食い」は越えたくない一線というか、どこか後ろめたいんでしょうね。その感覚は、直接話して初めて理解しました。

西アフリカは呪術の文化が強く、軍にも“ドクター”として呪術医が同行していたんです。「今から子どもの目玉を3人分とってこい、飲めばあの壁の向こうが見える」「敵の少年兵の心臓を食え、そしたら相手の弾は当たらない」……少年だった彼らはコカインを吸って、大人に言われるがままに“一線”を越えていくわけですよ。

そんなことをさせた呪術医を怒ったり恨んだりしているのかと思うじゃないですか。本人たちは「なんであんなこととは思うよ。でも、だから生きてるんだぜ、今」って言うんです。

なんか……どう捉えるか難しいなって。「だから、壁の向こうが見えた」「だから、弾が当たらなかった」は彼らにとって真実なわけです。実際に、周りがことごとく死んでいく中で生き残ったのですから。

――壮絶……。

僕らの感覚とは、かけ離れていますよね。時間的にうまくまとめきれずにカットしてしまったのですが、こういう背景があったと思って見てもらえるとまた見方が変わるかもしれません。

視聴者に“間違えて”ほしかった

――真剣なドキュメンタリーにもできる題材を、あえてグルメ番組やバラエティのように見せていますよね。

そうですね。いつもバラエティを見てる人たちに“間違えて”見てほしかった。なので、ロゴもポップにしたし、画面のテロップもバラエティっぽい大きさや速さで出しています。

「軽い気持ちで見たら偉いもの見ちゃったな……」ともやもやしてもらえていたら。

――「続編見たいけど、このまま続けたらスタッフ死んじゃう」という感想もありました。

それはね、思わないでもらっていいです、スタッフのことは忘れてほしい(笑)。

今回は刺激的な潜入が際立ってますけど、この番組のメインは「危険なところに行くこと」じゃないんです。主役は行った僕らじゃなくて、そこで生きている現地の人たちです。

危険じゃない「ヤバい」飯もたくさんありますし、もし続編が叶うなら「そっちのヤバいもあったか!」と思ってもらえるものを投げたいですね。行きたいところは、いくらでもあります。

――続編、楽しみにしています。

僕もやりたいんですが、何しろ初めてなんで、どうやったら続編にたどりつけるかのノウハウもないんですよ。誰にお願いしたらいいんだろう?(笑)

とりあえずネット配信が決まった(10月27日午後5時~11月30日23時59分まで。「ネットもテレ東」「TVer」などで配信)のでこれで反応がよければどうにかなるんですかね……? 皆さんご視聴、どうぞよろしくお願いします!

4/4ページ

最終更新:2017/10/27(金) 15:42
BuzzFeed Japan

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事