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【天皇賞・秋】キタサンブラック、出遅れても不良馬場でも最強証明!史上2頭目の天皇賞3勝&史上5頭目の春秋連覇達成

10/30(月) 6:03配信

スポーツ報知

◆第156回天皇賞・秋・G1(29日・芝2000メートル、東京競馬場、不良)

 第156回天皇賞・秋・G1が29日、東京競馬場で行われ、1番人気に支持された昨年の年度代表馬キタサンブラックは、出遅れながらも武豊騎手(48)=栗東・フリー=に導かれ、2着サトノクラウンの猛追を首差で退け、史上2頭目となる天皇賞3勝目の快挙を達成した。史上5頭目の同一年の春秋連覇で、史上9頭目のG1・6勝目となる記録ずくめのV。獲得賞金もディープインパクトを超える歴代2位に浮上した。現役最強を誇示して、年内引退までラスト2戦に臨む。

【写真】天皇賞春秋連覇したキタサンブラックをねぎらう北島

 袖まで泥だらけとなった黒と茶色の勝負服が激闘を物語っている。経験したことがない道悪でキタサンブラックをG1・6勝目に導いた武豊は、ホッとした表情でファンに頭を下げた。「ハラハラさせてすみませんでした」。スタンドの笑いを誘ったが、ハプニングから始まった復活Vは、王者の強さをさらに印象づけた。

 ゲートを突進して前扉に接触。18戦目で初めて出遅れた。「気持ちが入り過ぎてしまって、まずいなと思った。もともとゲートは危ういところはあるが、今日は『やってしまったな』と」。ファンのどよめきは雨音にかき消され、後方で静かにレースをスタートさせた。

 いつもの“定位置”ではなかったが、鞍上は冷静だった。「内に殺到しない馬場状態だったので慌てなかった」。内からスルスルと位置を上げたかと思えば、いつの間にか直線入り口で先頭に立つユタカ・マジック。背後からサトノクラウンの脚音が迫っても、「押し切ってくれると思った」と気合を注入し続けた。首差で退けた勝利に、左の拳を何度も突き上げた感情がユタカの本音を表していたかもしれない。

 宝塚記念で9着に敗れた昨年の年度代表馬は輝きを取り戻した。「雨・不良」での実施は、69年メジロタイヨウ以来48年ぶり。「特殊な芝の状態だったが、普通の馬と違う体の強さがあるので、こなせると思った」と信じていたが、「負けたら馬場のせいにしようと思ってました」とジョークでおどけて見せた。自身が駆使した上がり3ハロンは最速なのに38秒5。いかにタフな戦いだったかが分かる。

 引退まで残されたレースはジャパンC(11月26日、東京)と有馬記念(12月24日、中山)の2戦。「これだけの馬なので、いい形で締めたい。勝って終わりたい気持ちは強いですね。できることをやっていきたい」。見事に復活Vを飾った名コンビが最高のフィナーレへ走り出した。(石野 静香)

 ◆キタサンブラック 父ブラックタイド、母シュガーハート(父サクラバクシンオー)。栗東・清水久詞厩舎所属の牡5歳。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産。通算18戦11勝。総収得賞金は14億9796万1000円。主な勝ち鞍は菊花賞・G1(15年)、天皇賞・春・G1(16、17年)、ジャパンC・G1(16年)、大阪杯・G1(17年)、スプリングS・G2(15年)、セントライト記念・G2(15年)、京都大賞典・G2(16年)。馬主は(有)大野商事。

最終更新:10/30(月) 13:06
スポーツ報知

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