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神戸鋼、今期純損益見通しは「未定」 経常益への悪影響は100億円

10/30(月) 18:27配信

ロイター

[東京 30日 ロイター] - 神戸製鋼所 <5406.T>は30日、2018年3月期の最終損益見通しを「未定」とした。性能データを改ざんした製品を出荷していた問題が業績に与える影響を現時点で見通すことが困難なため。

一方、品質管理の適正化による歩留まり悪化や生産量減少などとして、経常利益ベースでの悪影響は100億円とした。また、1株10円を予定していた中間配当は見送り、期末配当は未定とした。

<数社と費用負担で協議>

最終損益はこれまで、350億円の黒字(前期は230億円の赤字)と3期ぶりの黒字転換を見込んでいた。しかし、アルミニウム・銅事業をはじめとして、約500社向けの製品について性能データの改ざんや検査未実施が判明。顧客への補償費用など業績悪化要因の影響を現時点で見通すことが困難なため、最終損益見通しを「未定」とした。部品の交換費用や検証費用を含む顧客への補償費用などは、特別損失に計上する。

勝川四志彦・常務執行役員は会見で「数社から費用請求の話は来ており、金額や範囲で協議を始めている」と述べた。最終損益が赤字に転落するかどうかは、こうした費用負担がどの程度発生するかによる。川崎重工業 <7012.T>の金花芳則社長は「我々のかかった費用は、当然、請求したい」と述べている。

また、今後の特損計上に影響を与えかねない、米司法省からの文書提出要請について、梅原尚人副社長は、応じなければ罰則が付く「召喚状」であることを認めた。ただ、司法省と同社の弁護士で中身を確認中で、いつまでにどういう情報を提出するかなどは、精査中とした。

一方、経常利益ベースでは、悪影響100億円を見込んだ。内訳は、アルミ・銅で30億円、その他で70億円。ただ、上期の上方修正分があるため、18年3月期通期での経常利益下方修正額は50億円となっている。経常利益段階で織り込んだ悪影響は、品質管理の適正化に伴う不良率の増加によるコストアップや生産量減少、在庫処分、グループの販売活動に与えるリスクなど。

今回の不正行為で、神戸鋼への信頼は失われている。来年や再来年の事業に与える影響について、梅原副社長は「信頼を失ったことによって、受注がどの程度減るかは見積もりは難しい。長い目で見れば影響はある。それを最小化するように努力する」とした。

<主要行と融資の話>

河原一明・常務執行役員は「資金調達の懸念がすぐに出てくるわけではないが、一定の資金需要があり、(資金調達について)主要行と話し始めていることは事実」と述べた。これは、もともと下期に資金調達の予定があり、それについての話だという。

また、神戸鋼の2.9%の株式を保有する新日鉄住金 <5401.T>への支援要請について、梅原副社長は「現時点で具体的な支援要請は考えていない」とした。

新日鉄住金の進藤孝生社長は30日、「神戸鋼から我々に支援の要請があれば、検討し対応するが、今は具体的に要請を頂いているわけではない」と述べている。

*内容を追加します。

(清水律子)

最終更新:10/30(月) 18:52
ロイター