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豊作祈願で踊り奉納  沖縄県伊良部島

2017/10/30(月) 12:11配信

宮古毎日新聞

 沖縄県伊良部島で28日、伝統の豊年祭「ユークイ(世乞い)」があった。四集落の住民が地域で信仰の対象となっている「御嶽」で踊りを奉納し、五穀豊穣や無病息災を祈願した。国仲御嶽では引退するツカサンマ(神事を取り仕切る女性)を皆でたたえる光景も。参加者は輪になって踊り、地域の伝統行事をつなぐ責任と喜びをかみしめた。

 国仲御嶽には午前7時ごろから地域の住民が続々と訪れた。原則的に、この地に入ることが許されるのは前夜祭とユークイ当日の2日間だけ。古くから受け継がれてきた慣習を、今も大切に守り続けている。

 ツカサンマらは御嶽の神前にごちそうを供えて昨年の豊作に感謝した。同時に五穀豊穣と無病息災、子孫繁栄の祈りを捧げた。

 男性は円座で神酒を酌み交わし、五穀豊穣や子孫繁栄に伴う集落のさらなる発展に願いを込めた。

 昼ごろには隣のヤマト御嶽に移動し、同じように祈願。これを終えると引退するツカサンマの家を訪問して労をたたえた。

 国仲自治会の宮国浩行会長は「豊年祭を通して富をいただく。地域にとっては本当に大切な行事だ」と熱く語る。集まった多くの住民の数に目を細め、「この気持ちが国仲の団結力。みんなで豊年祭を大切に続けていきたい」と話した。

 そんな豊年祭の裏方を務めるのが数え40歳の青年たちだ。今年は4人が御嶽の清掃から始まり、テントの設営、住民に振る舞う飲食物の準備を担った。

 豊年祭のために那覇市から帰郷した前里光太郎さんは「本当に素晴らしい祭りだと実感している。数え40歳が準備を担当するのも何年も続いてきたことで任せてもらって光栄に思う。この伝統ある行事を大切にしていきたい」と語った。

最終更新:2017/10/30(月) 12:11
宮古毎日新聞