ここから本文です

<上尾入札汚職>上尾市長、議長ら逮捕 入札情報漏えいの疑い、ごみ処理巡りあっせん収賄も

2017/10/30(月) 22:12配信

埼玉新聞

 埼玉県上尾市のごみ処理業務の入札で、業者に情報を漏らし見返りに現金を受け取ったなどとして、県警捜査2課と上尾署、浦和署は30日、あっせん収賄と公契約関係競売入札妨害、官製談合防止法違反の疑いで、市議会議長の田中守容疑者(72)=同市愛宕1丁目=を、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、市長の島村穣容疑者(73)=同市上=を、同容疑と贈賄の疑いで、さいたま市浦和区高砂4丁目、設備管理会社「明石産業」の社長ら2人の4人を逮捕、上尾署に特別捜査本部を設置した。県警によると、県内で市長と議長を同時に逮捕するのは初めて。

 業者側で逮捕されたのは、同社社長の山田明容疑者(82)=さいたま市浦和区高砂4丁目、同社社員の伊藤禎甫容疑者(74)=同市浦和区。県警は4人の認否について、いずれも明らかにしていない。

 逮捕容疑は、今年1月31日に実施された同市西貝塚のごみ処理施設「西貝塚環境センター」のペットボトル結束機運転管理業務の一般競争入札を巡り、田中容疑者は昨年12月~今年1月の間、さいたま市内の飲食店などで、予定価格や最低制限価格を島村容疑者から教えてもらうよう山田容疑者らから働き掛けを受け、島村容疑者が予定価格や最低制限価格を教えた報酬として数回にわたり、現金数十万円を供与されたなどの疑い。県警は、島村容疑者にも現金が流れていなかったか、慎重に調べる方針。

 県警や市によると、入札には辞退した1社を含む6社が参加。予定価格1億1346万円~最低制限価格約7942万円の範囲内で、最も低価格で入札した業者が落札できる仕組みだった。同社は約1億211万円で入札、別の2業者が約7980万円で並び、うち1社が抽選で落札した。

 同センターは98年3月に完成し、ごみの収集や受け入れなどを行っている。ペットボトル結束機運転管理業務は収集したペットボトルの圧縮や形成を行う内容で、3年おきに入札を実施。同社は前回の入札で落札していた。15年4月、同センターの入札で不正が行われたとの情報が寄せられ、捜査していた。

 島村容疑者は市職員や市議を経て2008年の市長選で初当選し、現在3期目。田中容疑者は1999年の市議選で初当選し、現在5期目。県市議会議長会会長や全国議長会副会長などを歴任し、昨年1月から3度目の議長を務めている。

 遠藤次朗上尾市副市長は記者会見で「市長と議長が逮捕されたことは、市として誠に遺憾であり、市民の皆さまにご心配をお掛けしたことを深くお詫び申し上げたい。今後は警察の捜査に協力し、しっかりと対応したい。市としても調査を進める」と謝罪した。市議会は「大変重く受け止めている。市議会としても今後、調査及び原因の究明を行うとともに、信頼回復に向けて全力を挙げて取り組んでいく」とコメントした。

最終更新:2017/10/30(月) 23:32
埼玉新聞