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<上尾入札汚職>市幹部、対応追われる 副市長が市民に謝罪、県警の家宅捜索で会見も打ち切り

10/30(月) 22:32配信

埼玉新聞

 埼玉県上尾市運営のごみ処理施設の入札情報を業者に漏らした疑いで、市と議会のトップが30日、県警に逮捕された。市民からは「よく調べて」「ショック」との声が聞かれた。市役所には問い合わせの電話が相次ぎ、市幹部が急きょ記者会見して謝罪するなど事件の対応に追われた。

 当初は担当課が対応していたものの、夕方になって遠藤次朗副市長が初めて報道陣の取材に応じた。副市長は「状況がつかめていない。詳しいことは述べられない」と説明した。

 県警が市長らの逮捕を発表後、報道陣の求めに応じて、午後7時前に遠藤副市長が会見を開き、頭を下げて市民に謝罪。しかし、会見が始まって5分もたたないうちに、午後7時15分ごろに県警の家宅捜索が入ることが分かり、会見は打ち切りになった。県警の捜査員ら20~30人が市役所に入った。

 西貝塚環境センターの北川茂所長(60)は取材に「報道を知った職員から知らせを受けて驚いた。現在、事実関係を確認中のため、センターとしても何も分かっていない。職員も何も知らなかったので対応に追われている」と慌ただしい様子で話した。

 一方、市民は驚きを隠せない。上尾駅近くに買い物に来ていた40代のパート女性は「市長は上尾駅東口の開発など、町づくりに力を入れていたイメージがあったので、悪い印象はなかった。正しいことをしてほしかった」と残念がった。大学4年生田中優輝さん(22)は「今、事件を知ってとても驚いた。市民としてショック」と話した。「全国的にも議員の不祥事などはよく耳にするので、正直、またかという気持ち」と会社員坂上慎一さん(28)はあきれた様子だった。

 同窓会の帰りだという無職女性(69)は「市民が憤慨するような事件。よく調べて事実をはっきりさせてほしい」と求めた。家族で買い物に来ていた男性公務員(40)は「市長の信用問題だ。他にもなにか違法なことをしていたのではないかと疑ってしまう」と話していた。

 上尾商工会議所の神田博一会頭は「昼のニュースで知った。今回の件は、全く知らなかった」と驚きながら語った。先日も市役所で市長らと来年度の商工会議所の運営などについて、相談したばかりだったという。現段階では、状況の推移を注視したいとした上で「市内の企業の経済活動に支障が出ないように、万全を期したい」と述べた。

最終更新:10/30(月) 23:38
埼玉新聞