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サムスン会長の借名財産、課税の際は利子・配当所得52%をさらに納税すべき

10/30(月) 11:58配信

ハンギョレ新聞

差等課税の有権解釈、新たに整備された場合は? 借名預金2008~2009年に引き出す 課税の消滅時効以内なのかが争点 時効以内なら新たな有権解釈を適用 借名口座は非実名とみなされ  利子所得の課税率と52%の差額が発生 CJ・新世界など他の財閥グループにも影響

 金融委員会が「非実名の資産所得に対する差等課税」に関した有権解釈を新たに整備する方針を明らかにしたことで、2008年にチョ・ジュヌン特別検察官チームがサムスングループに対する調査で見付けた李健煕(イ・ゴンヒ)会長の借名口座の金融財産に高率の税金が賦課されるかに注目が集まっている。特に、今回の事案はサムスンのほかにも数千億ウォンの借名口座を持っていた事実が捜査当局などによって摘発された新世界やCJなど、他のグループにも少なからぬ影響が及ぶものと見られる。

■新たに整備される有権解釈の内容とは

 1993年、「金融実名取引および秘密保障に関する大統領緊急命令」によって金融実名制が導入されてから、政府当局は借名口座に入った財産を実名の財産とみなしてきた。借名口座とは実所有者ではなく、他の人の実名で開設されて運用される口座を指すが、これも形式上は実名口座であるため、その口座に入った財産も実名財産という論理だった。

 これに対し金融委は、金融実名制が導入された1993年以降は、借名口座はもちろん盗名口座(人の名前を盗用して預金主に内緒で作った口座)もすべて実名口座という趣旨で有権解釈を行ってきた。例えば、2008年初め、金融委は光州(クァンジュ)税務署に送った回答で「(金融実名制の導入で実名転換の猶予期間の満了日である)1993年8月13日以降に開設された金融口座は、実名のみで開設される。借名・盗名口座だとしても非実名の金融資産には該当しない」と明らかにした。

 しかし金融委は、捜査機関などによって摘発された場合に限り、実際の名義の口座だとしても、該当口座に入った財産を非実名の財産と見なすべきという方に有権解釈を整備することにした。非実名の財産と判定された場合、金融実名制法第5条によって、借名口座で発生した利子・配当所得には90%(地方税を含めると99%)の税率が課させれる「差等課税」の対象になる。利子・配当所得の大半を税金として納めなければならないということだ。金融委の幹部は「今月16日、国政監査で初めて問題提起が行われてから、金融実名制の法理との判例などを綿密に検討した結果、特定の場合に限り、借名財産を非実名の財産と見なすべきという結論を下すことになった。従来の有権解釈を変更するというより、借名口座と関連してさらに精密に法律の解釈を行うということ」だと説明した。

■李会長に課せられる税額の規模は?
 李健煕会長に差等課税が行われた場合、その金額はどのくらいだろうか。まず、李会長が借名口座に隠しておいた株式と預金を引き出した時点が2008~2009年頃であるため、課税の消滅時効が争点として浮上する見通しだ。国税基本法は、納付すべき税金があるにもかかわらず国家が徴収しなかった場合、徴収権の消滅時効を設けているが、その期限は一般的に5年だ。しかし、納税者が「詐欺や不正な方法」で税金を納めなかった場合は、その時効を10年と定めている。共に民主党のある関係者は「李会長は2008年の国民向け謝罪当時、借名口座をすべて実名に転換すると明らかにしたが、実際には実名に転換することなく金融財産を引き出した。租税回避のためにこのような方法(詐欺または不正な方法)を取ったものと解釈される余地が大きい」と主張した。

 消滅時効を過ぎなかった場合の税金規模にも注目が集まっている。所得税法第129条は、借名口座で発生した利子・配当所得について38%の単一税率で課税しているが、非実名の財産である場合は、金融実名制法によって90%の税率が課せられる。イ会長側は2008年のサムスン特検捜査以降に行われた裁判で、「未納の税金」を納付したと明らかにした。これを考慮すれば、今後さらに納めるべき税金は、税率90%を適用した場合とすでに納付した38%の税率賦課額の間の差額となる。例えば、借名口座で利子・配当所得が100億ウォン(約10億円)が発生したなら、イ会長はすでに納めた税金(38億ウォン)の他に追加で52億ウォン(約5億2千万円)を払わなければならないということだ。国税庁の関係者は「現段階では消滅時効や除斥期間などを総合的に点検しなければならない」と話した。

 民主社会のための弁護士会のキム・ナムグン副会長は「遅まきながら政府がサムスンの借名口座に対する課税問題を検討し始めたことは肯定的に評価できる。借名口座の運用が摘発された他の財閥グループのオーナーたちの利子・配当所得に対する差等課税についても、課税当局が積極的に取り組むべきだ」と話した。

キム・ギョンラク、イ・スンヒョク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:10/30(月) 11:58
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