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米個人消費、9月は8年ぶりの大幅な伸び 基調インフレは依然抑制

10/31(火) 1:09配信

ロイター

[ワシントン 30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した9月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比1.0%増と、2009年8月以来8年1カ月ぶりの大幅な伸びとなった。市場予想は0.8%増だった。ハリケーンが直撃したテキサス州とフロリダ州で洪水被害に遭った車を買い替える動きがあったとみられる。

ただ、基調的なインフレは依然抑制されていることも浮き彫りとなった。

また、貯蓄が2008年以来の水準に減少。賃金の伸びが精彩を欠く中、貯蓄を切り崩す動きが出ていることが明らかとなり、9月に確認された消費の勢いが持続可能でないことを示唆した。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「消費者の貯蓄に依存した経済の進展は長続きしない」と語った。

個人消費は米経済の3分の2以上を占める。8月の数字は改定されず0.1%増だった。

今回の統計は27日に発表された第3・四半期国内総生産(GDP)に含まれた。第3・四半期GDPの個人消費は年率で2.4%増と、前期の3.3%増からペースが鈍化した。

商務省当局者は、9月の統計がハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響を反映していると指摘。ただ統計でハリケーンの要因だけを数値化することはできないとした。

自動車の購入の増加が個人消費全体を押し上げた。8月下旬から9月上旬にかけてハリケーンがテキサス州とフロリダ州を直撃したことで、被害に遭った自動車を買い替える人が出たとみられる。自動車などの耐久財の個人消費は3.2%増。サービスは0.5%増加した。光熱費などへの支出も増えた。

個人消費支出(PCE)価格指数は上昇した。ハリケーンによるサプライチェーンへの影響で物価が上がったとみられる。ただ基調的な物価は引き続き、緩慢な伸びにとどまった。米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安としている変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比1.3%上昇。8月も1.3%上昇していた。FRBが目標とする2%を5年半近く下回り続けている。コアPCE物価指数の前月比は0.1%上昇。5カ月連続で0.1%上昇となっている。

9月のインフレ調整後の個人消費は前月比0.6%増。8月は0.1%減だった。

個人所得は0.4%増。8月は0.2%増だった。賃金は0.4%増。

貯蓄は4419億ドルと、前月の5214億ドルから減少し、2008年8月以来の低水準となった。貯蓄率は3.1%と、2007年12月以来の水準に低下した。

バンク・オブ・ザ・ウエストの首席エコノミストスコット・アンダーソン氏は「低水準の貯蓄率を踏まえ、今後数カ月にかけ消費支出への制約が強まることが想定される。また実質所得が引き続き緩慢なペースでの伸びにとどまるようであれば、一部のカテゴリーで支払いの滞納率が高まる可能性もある」とした。

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最終更新:10/31(火) 4:37
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