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本県発バイク車体 世界参戦 浅川の金属加工業エヌ・ティー・エス

10/31(火) 12:13配信

福島民報

 福島県浅川町の金属加工業「エヌ・ティー・エス」は来年3月から、オートバイレースの世界最高峰・世界選手権ロードレースのモト2クラスに初参戦する。オランダの古豪レーシングチームに主要車体部品「シャシー」を供給する契約を結んだ。同社によると、県内の企業が車体メーカーとしてオートバイの世界選手権に参戦するのは初めて。世界の舞台で福島のものづくりの高い技術をアピールする。
 世界選手権ロードレースのモト2クラスは各チームが同じメーカーのエンジンとタイヤを使用するため、車体の性能とライダーの技量が勝負の鍵を握る。エヌ・ティー・エスはオランダのオートバイレーシングチーム「RWレーシング」と提携し、「NTS RWレーシング」のチーム名で戦う。
 同社の生田目将弘社長(45)は浅川町出身。浅川中卒業後、バイクレースの世界に飛び込んだ。レーサーとしての夢を諦め22歳で家業を継いだ後、独自にオートバイのマシン開発を始めた。「自社の高い技術を生かした車体で世界で戦いたい」と2014(平成26)年から本格的にシャシーの設計・開発に取り組んできた。
 コーナリングや加速、ブレーキング性能を向上させるため部品の軽量化を図った。F1ホンダのエンジニアとして活躍した後藤治さん(68)と協力し、空気抵抗を軽減するための空力開発を進めた。生田目社長は月1、2回の商談での海外出張の合間を縫って数百点に及ぶ部品を設計して高性能のシャシーを作り上げた。
 性能を世界にアピールするため、2016年から自社チームで世界選手権の登竜門「CEVレプソルモト2ヨーロッパ選手権」に参戦している。スペインを拠点に2016年は年間3位、2017年も現在3位につけている。イタリア国内選手権では2016年にシリーズチャンピオンを獲得した。活躍が認められ、古豪のRWレーシングから世界選手権参戦への声が掛かり、今月13日に部品供給元として複数年契約を結んだ。

福島民報社

最終更新:10/31(火) 15:48
福島民報