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なぜ今メガバンクは大規模リストラを模索するのか。銀行が生き残るための策とは?

2017/10/31(火) 20:20配信

投信1

メガバンク等がテクノロジーを活用して構造改革-業務効率化に取り組み、人員の再配分などを図ろうとしています。その背景には何があるのでしょうか。今回は『銀行はこれからどうなるのか』等の著書があるテクノロジーアナリストの泉田良輔氏に話を伺いました。

メガバンクが大規模な構造改革を計画する背景とは

――なぜメガバンクは収益が出ているにもかかわらず構造改革を進めようとしているのでしょうか。

泉田:銀行の本業の収益を表す資金利益を過去10年程度のスパンで見ると、メガバンクグループでは拡大しているグループもあれば、若干減少しているグループもあります。後者の場合、経営者の危機意識には強いものがあるでしょう。

実際、貸し出しを伸ばせない、利鞘が改善しない、(預金等を獲得しても)運用する先で十分な利回りが得られないなど、銀行経営者からすれば三重苦ともいえる状況です。

アベノミクスの評価は様々ですが、景気が良いといわれる中、現在の体制で収益を伸ばす絵が描けないということであれば、株主などの目を意識してコストを削減する施策を検討するのが経営者の仕事といえます。

加えて、FinTech(フィンテック)という言葉も最近頻繁に使われるようになってきましたが、テクノロジーを活用することで業務効率を改善させようという狙いもあるのでしょう。

もっとも、金融機関は以前から大規模なICT(情報通信技術)投資をしてきていますので、金融業界はITベンダーからすれば主要産業であり、いい顧客であったはずです。今後はどういった分野に投資をしていくのか、注目しています。

銀行の競合はもはや銀行ではない-テクノロジーがもたらした脅威とは

――銀行はテクノロジーを活用すれば安泰なのでしょうか。

泉田:話は少しそれるかもしれませんが、フィンテックが注目されている背景を改めて考える必要があります。

リーマンショック以降、グローバルで特に顕著となったのが低金利です。資産形成をするために銀行に預金を預けておくという選択肢の魅力は薄れました。

先進国を中心に世界経済が低成長となり、低金利となったのはご承知の通りですし、インフレもマイルドになりました。そのため、金利がつかなくても利便性で優れていればプリペイドにチャージしますし、ポイントを貯めておいても価値は毀損しにくくなっています。

たとえば、ECでアマゾンのサービスを使われる方は分かると思いますが、買い物をした額に応じてポイントがつきます。また、毎月アマゾンで買い物する分だけを事前にチャージしておけばポイントがもらえます。

一方、給与を銀行口座に預け、必要な分だけ都度引き出すという使い方をしていても利子はほとんどつきません。ましてや、ATMでの引き出しには手数料がかかることもあります。

こうして考えると、特にお金をどこに預けておくかという観点では、アマゾンも銀行の競合であるといえます。銀行がICTに積極的に投資をしていくという姿勢が見えてはいますが、同様に積極的なICT投資をしているグローバルのネット企業と伍していけるのか、競争優位性は何なのかを考えないといけないでしょう。

中国では、アリペイやWeChatといったスマホのアプリ上で決済や資産運用などが行われています。つまり、将来どのようなプレーヤーが銀行の競合になるのか、想像力を働かせる必要があるのです。

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最終更新:2017/10/31(火) 20:20
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