ここから本文です

杉原リスト登録見送り ユネスコ「世界の記憶」

10/31(火) 2:08配信

岐阜新聞Web

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)は31日未明、「世界の記憶」(世界記憶遺産)の登録リストを発表した。第2次世界大戦中に多くのユダヤ難民の命を救った外交官、杉原千畝(ちうね)氏(1900~86年)の「杉原リスト」などの関連資料は登録されなかった。理由は非公表。パリで開かれた国際諮問委員会(24~27日)の勧告を踏まえて決めた。
 申請者は出身地の岐阜県加茂郡八百津町で、15年9月に申請16件の中から「上野三碑(こうずけさんぴ)」(群馬県)と共に国内候補に選ばれ、昨年5月に本申請した。
 「杉原リスト」は、40年7~8月、ナチス・ドイツの迫害から逃れようとするユダヤ難民に対し、当時リトアニア領事代理の杉原氏が、訓令に反して発給した日本通過ビザ、いわゆる「命のビザ」の発給記録。
 外務省外交史料館が保管する32枚の同リストには、2139通分の氏名や国籍が記載されている。ビザによって約6千人が救われたとされる。
 提出したのは、寄贈された「命のビザ」1点、外務省とやり取りした公電、生存者らから提供されたビザの画像データなどと合わせた計66点。これに対し、遺族らから出生地などの記述に疑義が出され、手記2点を取り下げたほか、申請書からも「生誕地」とした記述を削って今年初めに再提出していた。
 八百津町は92年に「人道の丘公園」、生誕100年の2000年には「杉原千畝記念館」を開設するなど顕彰を進めてきた。
 金子政則町長は「誠に残念ながら登録は見送られました。当町としては、今後も杉原千畝記念館を中心に『世界平和』と『命の大切さ』『思いやりの心の大切さ』を発信し続けたい」というコメントを出した。

岐阜新聞社

最終更新:10/31(火) 10:43
岐阜新聞Web