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社会福祉士を地域支援の旗振り役に 厚労省 カリキュラム改正へ

10/31(火) 10:10配信

福祉新聞

 厚生労働省は24日、社会福祉士養成の見直しに関連し、地域住民が主体的に生活課題を解決するよう社会福祉士が関わることを養成目標の一つにする考えを社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会(座長=田中滋・慶應義塾大名誉教授)で明らかにした。かねて提唱する「地域共生社会」の実現に向け、社会福祉士が住民活動の拠点づくりや立ち上げを支援することを想定。社会福祉法人も巻き込むなど地域の社会資源を総動員する旗振り役として期待を寄せる。

 2018年3月までに養成見直しの方向性をまとめ、18年度中にカリキュラム改正の詳細を固める。周知期間を経て20年度にも養成校で新カリキュラムを導入する。社会福祉士及び介護福祉士法の改正には踏み込まず、実習の方法を改めることなどにより質の向上を図る方針だ。

 現在のカリキュラムは07年の法改正を受け09年度に導入された。その後、福祉の各分野で大きな制度改正が続き、「地域づくり」がキーワードに浮上。全国一律の制度に基づいて専門職が対象者を個別に支援するだけでなく、その地域ごとの特性を生かした支え合いの仕組みをつくることが不可欠だという論調が強まっている。

 厚労省は16年7月、大臣をトップとする「我が事・丸ごと地域共生社会実現本部」を立ち上げ、今年9月には「地域力強化検討会」(座長=原田正樹・日本福祉大教授)の最終報告で地域共生社会におけるソーシャルワーカーの重要性を強調していた。

 同日の専門委員会では西島善久・日本社会福祉士会長、上野谷加代子・日本ソーシャルワーク教育学校連盟副会長がそれぞれ資料をもとに意見を表明。福祉施設を運営する側の内田芳明・全国老人福祉施設協議会副会長は、社会福祉法人改革を念頭に「法人による地域への貢献において社会福祉士の役割は重要だ」と話した。

 厚労省は「地域住民という言葉には社会福祉法人も当然含まれる」(福祉人材確保対策室)とし、その地域に住民票のある人だけでなく、高校や大学、商店や企業も含むとの解釈を提示。社会福祉士が狭義の福祉にとどまらずに活動することを想定している。

最終更新:10/31(火) 10:10
福祉新聞