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ハウス冠水片付け懸命 台風22号、宮崎に爪痕

10/31(火) 10:40配信

日本農業新聞

 九州南部に29日最接近した台風22号は、特に宮崎県内に爪痕を残した。24時間雨量が観測史上最大を記録した宮崎市の一部では、平たん地に広がるハウスの多くが冠水被害を受けた。花の生産・販売を手掛ける宮崎園芸ではパンジーやノースポールの鉢物を育てるハウス30アールが浸水。一夜明けた30日は、従業員が朝から片付けに追われた。

 従業員の崎田佳年子さん(66)は「このハウスで作業をして15年以上になるが、冠水したのは始めて」と動揺する。同社のハウスは水田に隣接。水田からた稲わらが水と共にハウスに流れ込み、花の鉢を覆い尽くした。

 市内に住む30代のミニトマト農家では、高機能ハウス1棟が膝丈まで浸水した。ハウスは10月上旬に新築したばかり。中旬に定植を終えた株のほとんどが水をかぶった。最悪の場合、全滅することもあるという。ハウス新設には行政の補助に加え、新たに借り入れもした。「今から株を植え直したのでは、早くても収穫は2月後半。かなり厳しい」と表情を曇らす。

 22号の北上に伴い、日本の南にあった前線が北上し活動が活発化。西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨が降った。影響が大きかったのは宮崎県で、気象庁によると29日午前7時までの24時間雨量が宮崎市赤江で462・5ミリ、日南市で427・0ミリとそれぞれ観測史上1位を更新した。

21号農水被害 130億円超す

 農水省は30日、台風21号による農林水産関係の被害状況を発表した。同日午前10時現在で、東北から沖縄の44府県の被害総額は130億9000万円に上った。被害は、さらに拡大しそうだ。

 農作物などの被害は37府県で1万6748ヘクタールに及び、水稲の冠水や大豆の倒伏、野菜の損傷、果実の落果などで48億5000万円、農業用ハウスは6104件で12億3000万円、農業用施設は492カ所で17億5000万円だった。

日本農業新聞

最終更新:10/31(火) 10:40
日本農業新聞