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中国でビットコイン採掘が活発な理由

10/31(火) 12:12配信

THE ZERO/ONE

ビットコインは、採掘によって常に新しい通貨が生まれている。効率的な採掘方法を発見すれば、ゴールドラッシュと同じように大儲けができる可能性がある。現在、中国では四川省、貴州省、内モンゴル自治区などに、大型のビットコイン採掘場が続々と誕生していると今日頭条が伝えた。

「ものすごく手間がかかる」から安全

仮想通貨であるビットコインは、今では多くの人が知るものになった。といっても、投機や資金洗浄、違法な国外への財産持ち出しなど、ブラックなことに利用される報道が多く、「危ないもの」「近寄ってはいけないもの」というイメージもある。しかし、THE ZERO/ONE読者であれば、ビットコインに使われているブロックチェーン技術に興味をお持ちだろう。ブロックチェーン技術は、分散型の台帳として、世界を変える技術になる可能性があるからだ。

ブロックチェーンでは、取引記録をブロックにして管理をする。このブロックを実に賢い方法で接続をしていくというのが、ブロックチェーン技術のポイントだ。万が一、取引記録が改ざんされた場合、このブロックの接続ができなくなるため、改ざんされたことがすぐにわかる。取引記録のチェーンは、ミラーリングされ分散保持されているので、チェーンが切れた記録は不正なものとして破棄される。つまり、「改ざんができない」ではなく、「改ざんされてもすぐに破棄されてしまう」ことで、セキュリティを担保しているのだ。

AとBという2つのブロックを連結することを考えよう。まずAのブロックに取引記録のデータが格納される。このデータを元にハッシュ関数を使って、値が計算される。ハッシュ関数は、一定のアルゴリズムで1対1に対応する値を演算する関数だ。つまり、万が一、Aのブロックのデータが改ざんされた場合、ハッシュ関数の演算結果は違ったものになってしまう。これがAのブロックの接合部の凸部分となる。

次のブロックを接続する場合、Aの凸部分の数値に基づいてナンス値を計算する。これがBのブロックの凹部分となる。適切なナンス値であれば、凸と凹がうまく噛み合って、接続できることになる。

このナンス値の数学的な意味については、専門書などを参照していただきたいが、重要なのは、適切なナンス値を計算するには、ものすごく手間がかかるということだ。おそらく世界中の数学者やハッカーが、効率的にナンス値を計算するアルゴリズム、ハッキング手法を考案しようとしているだろうが、現在のところ、総当たり式で計算するしかないと言われている。大量のコンピューターを投入する必要がある。

この「ものすごく手間がかかる」ということが、ブロックチェーンのセキュリティを支えている。例えば、10個前のブロックのデータを改ざんしたとする。すると、10個前のブロックのハッシュ値(凸部分)が変わってしまうので、9個前のブロックのナンス値(凹)を計算し直さなければならない。これだけでも大変な労力が必要になるが、9個前のブロックのナンス値が変わると、ナンス値と格納データを元に計算される9個前のブロックのハッシュ値も自動的に変わるので、8個前のブロックのナンス値も計算し直しになる。こうして、7個前、6個前…とすべてのブロックのナンス値を計算し直さなければならなくなる。

そんなことをしている間に、ブロックチェーンには新たなブロックが付け加わっていく。アキレスと亀の話のように、どうやっても追いつかないことになってしまうのだ。

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最終更新:10/31(火) 12:12
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