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世界トップデザイナーによる監督最新作『ノクターナル・アニマルズ』、その着こなしを最速チェック!

10/31(火) 10:00配信

dmenu映画

観客のイメージを左右しない“無印”の着こなし

グッチグループのクリエイティブ・ディレクターとして活躍し、ファッションデザイナーから映画監督へ華麗な転身を遂げたトム・フォードが、7年ぶりに発表した監督第2作『ノクターナル・アニマルズ』は、昨年のヴェネチア映画祭審査員グランプリを筆頭に多くの映画賞を受賞。現実の世界で暮らすヒロインが、小説に描かれた虚構の物語に没頭していくスリリングな構成もさることながら、映画の見どころは、ずばりファッション。今回は、コリン・ファース演じる大学教授のために自ら得意のブラックスーツをカスタマイズした前作『シングルマン』とは違い、トム・フォード・ブランドを一切封印しているのが注目点だ。

フォードが衣装コーディネーターのアリアンヌ・フィリップスと共に目指したのは、ブランディングが観客のイメージを左右しない、純粋に人物とストーリーを物語るための無印の服たち。2人の狙い通り、各場面に登場するコスチュームからはキャラクターとその背景が明確に伝わって来る。

戦闘服のようなシースドレスと、床に突き刺さるようなピンヒール

エイミー・アダムスが演じる主人公のスーザンは、L.A.でジャンクアートをキュレートするギャラリーのオーナーである。ジャンクアートとは廃品をコラージュして制作する芸術のことで、その狙いは物質文明の批判だ。そんな誰かがアートだと言えばアートになる不確かな業界に身を置き、不眠症に悩みながら仕事に忙殺されるスーザンが纏うのは、まるで、戦闘服のようなボディにフィットしたロングスリーブのシースドレスと、床に突き刺さるようなピンヒール。メイクは濃いめでアイラインはどす黒く、紅いリップが異常な光沢を放っている。そこから、スーザンにとって仕事場は徹底武装して戦う戦場のようなものであることが分かる演出だ。

一転して、自宅のソファに体を沈めるスーザンは、ノーメイクで肌に優しいカシミアのニットに手を通して、別人のように寛いでいる。そんな彼女が読み始めるのは、元夫のエドワードが送りつけてきた「夜の野獣たち」という題名の小説だ。以前、小説家志望だったエドワードが綴った物語は、テキサスのハイウェイを走行中に妻子を暴漢に拉致され、惨殺された主人公のトニーが、自ら事件の真相を探求し、リベンジに着手する過程を描いた犯罪小説だった。読み進むうちに、やがてスーザンはトニーにエドワードをダブらせ、現実と小説、さらに現在と過去を往き来している自分に気づくのだった。

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最終更新:10/31(火) 10:00
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