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中小の決済業務を劇的に効率化、企業庁がEDIシステム実証へ

10/31(火) 14:30配信

日刊工業新聞電子版

■注文書・請求書不要、消込作業も自動化

 経済産業省・中小企業庁は2018年度に、中小企業の受注から入金までの決済業務を効率化するため、電子交換(EDI)システムの実証実験に乗り出す。決済情報と商流情報を連携させる仕組みを構築。手作業に頼ることが多い決済業務のIT化を推進し、中小企業の生産性底上げにつなげる。複数グループを選定して効果を検証し、19年にシステムの本格稼働を目指す。

 新システムは、企業間でやりとりする商流情報のデータと金融機関が提供する決済情報を連携させて、通信回線を通じてやりとりする仕組み。受発注から入金までのシステム間のデータ連携を実現することで、パソコンなどの画面上で商取引情報が一元管理できる。注文書や請求書が不要になるほか、特に請求と支払い金額をひも付ける「消込作業」の自動化で、業務の大幅な効率化が見込まれる。

 実証実験では、18年度にモデルとなる実証グループを選定する。中小企業の請求や支払い業務は複数案件をまとめて処理している企業が多く、手作業が中心の消込作業は業務の負担だった。実証グループは3―5組程度を想定し、19年の本格稼働に向けて中小企業が使いやすいシステムの検討などEDI導入による効果を検証する。

 中小企業庁は18年早々に、まず中小企業の受発注業務を効率化するため商流情報システムを稼働する予定。全国銀行協会が、18年12月に金融機関の送金情報に商流情報を追加可能な金融システムの運用を始めることから、先行して稼働する商流システムとこの金融システムを連携させる。

 中小企業庁は、こうした環境整備を通じて、コストの軽減や業務の効率化といった明確な利点を示すことで中小企業への普及が進むと見ている。業界団体や中小企業団体を巻き込んだ普及活動を進めるほか補助金制度なども視野に入れ、中小企業のIT活用の普及を後押し、生産性を向上させる。