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体長18センチの子持ちアユ、伊奈の綾瀬川で初確認 専門家「近くに産卵場所」

10/31(火) 10:44配信

埼玉新聞

 綾瀬川のアユの調査に取り組んでいる調査チームが29日、伊奈町内の同川で、体長18・3センチの子持ちアユを投網で捕まえた。同チームが産卵期のアユを確認したのは初めて。

 調査を指導した県環境科学国際センター自然環境担当主任専門員の金沢光さん(64)らは「東京湾から遡上(そじょう)した稚アユがここまで成熟していたことが確認できた」と喜んだ。

 金沢さんが解剖したところ卵を持った母アユで、卵の形状などから一部産卵した形跡があることが分かった。金沢さんは「近くに産卵の場所があることが確実だ」としている。調査を主催したNPOエコロジー夢企画(本部・東京)の三井元子代表は「さらに調査をしたい」と話した。

 投網を打った県南部漁協の佐藤正康さん(31)は「足の裏で川底に石があるのが分かった。産卵するならここのはずだと思い、粘って何回も網を打ったかいがあった」と話していた。

 佐藤さんは新座、朝霞市の黒目川でアユの保護活動に取り組んでいる。これまで、朝霞市内で産卵する様子の動画撮影に成功している。

 この日の調査では、ほかにビワヒガイ、オイカワ、ニゴイ、モツゴなど約400尾を捕まえた。解剖したアユ以外は川に戻した。

 大学のゼミで環境問題を学んでいるため調査に参加した江戸川大学社会学部3年の生沼美夏さん(21)は「綾瀬川にアユがいたなんて感動です」と話した。

 三井さんは綾瀬川の下流、東京都足立区綾瀬の住民。綾瀬川の上流の環境に関心を持ち、2015年から金沢さんの指導で魚類調査に取り組んでいる。

 これまでに、さいたま市岩槻区の大橋井堰(ぜき)で東京湾からの遡上稚魚を確認し、さらに上流部でも成魚を確認した。産卵期のアユを確認したのは今回が初めて。

最終更新:10/31(火) 10:58
埼玉新聞