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<上尾入札汚職>市長、議長ら送検 業者が口頭で入札情報を要請、市長にも働き掛けか 複数回会合も

2017/10/31(火) 23:22配信

埼玉新聞

 埼玉県上尾市のごみ処理施設の入札妨害事件で、官製談合防止法違反容疑などで逮捕された市長の島村穣容疑者(73)が、業者側から入札情報を教えてもらうよう働き掛けを受けていた疑いがあることが31日、県警への取材で分かった。島村容疑者は入札の予定価格と最低制限価格の両方を知る立場にあり、県警は市長という立場を悪用して業者に価格を漏らしたとみている。

 あっせん収賄容疑などで逮捕された市議会議長の田中守容疑者(72)は昨年12月~今年1月の間、同市西貝塚のごみ処理施設「西貝塚環境センター」のペットボトル結束機運転管理業務の入札を巡り、贈賄などの容疑で逮捕されたさいたま市浦和区の設備管理会社「明石産業」社長の山田明容疑者(82)らから、入札の予定価格や最低制限価格を島村容疑者に教えてもらうよう、働き掛けを受けた疑いが持たれている。

 県警によると、田中容疑者と山田容疑者らはさいたま市内の飲食店などで複数回会合し、そこに島村容疑者も同席することがあった。入札情報は口頭などで伝えていたという。

 田中容疑者は5、6年前に山田容疑者らと知り合い、島村容疑者も田中容疑者を通じて同時期に山田容疑者らと知り合ったとみられる。

 市によると、入札の予定価格は担当課が決めるが、最低制限価格は予定価格の70、80、90%の3段階の範囲で、業務ごとに市長が決めていた。決裁権は2千万円以上が市長が持っていた。今回の入札の最低制限価格は約7942万円。両方の価格を知るのは島村容疑者と市職員ら数人に限られていた。

 ペットボトル結束機運転管理業務の入札は2011年に始まった。当初は指名競争入札だったが、入札の透明性を確保するため2回目の14年から一般競争入札になり、明石産業が落札。

 3回目となる今年1月の入札には辞退した1社を含む6社が参加し、最低制限価格に近い別の業者が落札した。県警は、明石産業が事前に価格を把握して入札を試みたものの、見当違いで落札できなかったとみている。

 明石産業が関与した上尾市発注業務の一般競争入札は同センターの運転管理業務など4件あり、県警は過去の入札についても不正がなかったか調べている。

 県警は31日、田中容疑者、島村容疑者ら4人をさいたま地検に送検した。

 捜査本部は30日夜から31日朝にかけて、上尾市役所など関係先三十数カ所を家宅捜索し、書類やパソコンなど927品目1917点を押収した。

最終更新:2017/10/31(火) 23:22
埼玉新聞