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12月に日本代表と激突、2022W杯を視野に入れる“リッピ中国”のキーマンFW武磊

10/31(火) 13:05配信

SOCCER KING

 EAFF E-1サッカー選手権2017が日本で12月9日に開幕する。

 東アジアサッカー連盟が主催するこの大会は、東アジアカップと呼ばれていた頃から隔年で開催され、第7回目の今大会は男子の試合が味の素スタジアムで全6試合が行われる。

 決勝ラウンドには大会シード国の日本(開催国)、韓国、中国と、昨年の予選2次ラウンドで香港を振り切った北朝鮮の4カ国が出場する。なお、ここ数大会でゲスト参加していたオーストラリアは今大会には参加していない。

 この大会は国際Aマッチウィークには行われないため、欧州でプレーする選手を多く抱える日本と韓国は、主力選手の招集が難しいことから国内組主体の構成で挑むこととなる。

 日韓両国は、来年のロシアワールドカップの出場権を既に得ていることもあり、この大会を国内でプレーする若手選手たちの底上げの機会と捉えているはずだ。

 さて、中国代表である。

 中国はロシア・ワールドカップのアジア最終予選の最中に、マルチェロ・リッピ御大を三顧の礼で代表監督に招聘した。最終予選の最終節まで僅かな可能性を残していたが、予選突破の奇跡までは起こせなかった。

 しかし、リッピ監督就任後の中国代表は、かつて「恐韓症」という言葉があったほど苦手意識のあった格上の韓国を破るなど、アントニオ・カマーチョやアラン・ペランが指揮を執っていた頃の大低迷時代からの脱却に成功している。

 中国リーグにおける外国人アタッカーの大量流入により、リッピ監督は中国人アタッカーの不在を嘆いているが、相思相愛とも言われる中国サッカー協会から長期的な枠組みで招聘されていることもあり、既に次世代の若手選手たちを積極的に起用している。

 カタール・ワールドカップ出場に向けて動き出したリッピ中国。その攻撃の中心選手として中国人民の期待を背負っているのが、AFCチャンピオンズリーグの活躍で名を馳せた上海上港に所属するFW武磊(ウー・レイ)だ。

 江蘇省の南京で回族の子として出生した武磊は、僅か12歳の時に上海郊外のサッカー学校に「3万人民元」の契約金で入学(移籍)する。そして、13歳の時にU-14の国際大会に10番を背負って出場し、その大会で6得点をあげて日本や韓国のチームを破ったという。

 その翌年、上海上港の前身である上海東亜(当時中国3部)に昇格。加入後に14歳10カ月でリーグ出場(中国リーグ最年少デビュー)を果たし、中国全土にその名を轟かせる。その後も各年代の代表に名を連ねて、19歳の時に日本で開催された東アジアカップ(この大会の前身)でフル代表デビューを果たした。

 武磊は12歳で上海に渡ってから現在に至るまで、上海上港(その前身の上海東亜とその下部組織のサッカー学校)に身を置き、クラブと共に這い上がってきた苦労人である。少数民族出身の貧しい出自もあり、勃興する中国サッカー界においてのアイコンとなった選手だ。

 細身で小柄な体格ではあるが、セカンドトップや両翼の位置から大柄な相手を切り裂く様はまさに痛快。フッキ、オスカル、エウケソンらと共に、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督が率いる上海上港大躍進の中心選手となっている。

 中国代表メンバーの発表までは時間があり、武磊が12月開催の大会に出場するかはまだ確定ではない。とはいえ、EAFF E-1サッカー選手権2017に出場となれば、日本代表にとって脅威となることは間違いない。開幕直前に26歳の誕生日を迎える中国代表のアタッカーに注目だ。

文=池田宣雄・香港
協力=アジアサッカー研究所

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最終更新:10/31(火) 13:05
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