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【ベトナム】清水・前田の地下鉄トンネル、1本目が完成

2017/11/1(水) 11:30配信

NNA

 清水建設と前田建設工業は10月31日、ホーチミン市都市鉄道(メトロ、地下鉄)1号線(ベンタイン―スオイティエン間)で車両が走行する地下トンネルの片側1本目の掘削工事を完成した。ベトナム国内の掘削工事で初めて使われた「シールド機」と呼ばれる日本製の大型掘削機がホーチミン市中心部の地下を781メートルにわたり掘り抜いた。
 清水建設と前田建設工業からなる共同事業体(JV)は、ほぼ工期通りの約5カ月でバーソン駅(ホーチミン市1区)予定地からオペラハウス駅(同)予定地までのトンネルを掘削した。
 地下を掘り進めるシールド機を使えば道路を封鎖して地上に穴を開ける必要がない。このシールド工法により交通量が多い市中心部の車両の通行を確保するとともに、軟弱な地盤の上に建つオペラハウスなど歴史的建造物への工事の影響を抑えた。
 シールド工法は、国土の狭い日本で地盤や地質に合わせた掘削技術が発達を遂げた。JVの河合信之プロジェクトマネジャーはNNAに、「考えていた以上に地下水が多かった」として地盤の安定に配慮しながらトンネルを掘ったと明らかにした。1号線の事業主であるホーチミン市都市鉄道管理局(MAUR)の代表者も10月31日に開かれた式典で、「ゼネラル・コンサルタントのNJPT(日本工営が幹事会社)とともに清水建設と前田建設工業のJVの多大な努力を認めたい」と称えた。
 直径6.8メートル、長さ8.5メートルある円筒形のシールド機はいったん解体された後で組み立て直され、来年テト(旧正月)前後に2本目の掘削工事に入る。2本目の完成は来年6月ごろを見込む。
 円借款で進められているホーチミン市で初の都市鉄道となる1号線は、2020年末の開通を目指しており、先週には一部でレールの敷設も始まった。ただ中央政府による予算配分の遅れにより工事の未払い代金が9月までに23億円余りに達している。式典でも国際協力機構(JICA)の代表者が、「中央政府は1号線プロジェクトの状況に配慮し、円滑な支払いに向けて対策を講じてほしい」と要請した。

最終更新:2017/11/1(水) 11:30
NNA