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文大統領が国会で演説 社会の不条理正す「国家の役割」強調

11/1(水) 14:02配信

聯合ニュース

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、国会本会議での2018年度(1~12月)予算案審議入りを前に施政方針演説を行い、国家の役割と財政拡大の必要性を強調した。人中心の経済と雇用関連予算の大幅拡充、過去の弊害清算の加速、朝鮮半島の平和定着の三つを主に取り上げた。

 まず、韓国社会を揺るがした20年前のアジア通貨危機に触れ、「国民は血の涙がにじむ歳月を耐えて危機を乗り越え、国の経済はより大きく成長したが、アジア通貨危機が変えてしまった社会経済構造は国民の暮らしを崩した」と述べた。韓国社会にはびこる不条理と矛盾の多くがアジア通貨危機の後遺症によるとの問題意識がうかがわれる。こうした不条理と矛盾を正すことを「国家の役割」と見なし、役割を果たすには予算による下支えが必要だと力説した。

 文大統領は「財閥と大企業中心の経済はわれわれを貧困から立ち上がらせたが、停滞する成長とつらい国民の暮らしが証明するように、われわれの未来をこれ以上保障することはできない」「経済が成長しても家計所得は減っている」としながら、経済的な不平等が強まるばかりの構造を変えるべきだと訴えた。

 「人中心の経済」を支えることになる雇用の成長、所得主導の成長、革新成長、公正な経済の実現には、積極的な財政拡大が必要だと強調。来年度予算案の総支出は7.1%増と2008年のリーマン・ショック以降では最も大きく増加するとしながら、「経済と国民の暮らしを救うために財政が積極的な役割を果たすべきだと判断した」と説明した。

 さらに「経済と社会は別々というわけにはいかない。経済と社会の両方で不公正と特権の構造を変えていく」と表明した。過去の弊害の清算について「国民が古びた秩序や慣行によって挫折しないよう、誰もが平等で公正な機会を得られるようにする」と述べた。

 情報機関の国家情報院(国情院)や検察など権力機関の改革にも意欲を示した。高位にある公職者に対する犯罪捜査処の発足を促しながら、まずは大統領である自身とその周辺の人物を捜査対象にするとした。

 文大統領はまた、「朝鮮半島はわが国民が生きていく、暮らしの空間」とし、朝鮮半島の平和定着をはじめ、朝鮮半島の非核化、南北問題の主導的な解決、北朝鮮核問題の平和的な解決、北朝鮮の挑発に対する断固たる対応の五つの原則を掲げた。朝鮮半島政策に関し政府と国会、与野党の協力を呼び掛けた。

最終更新:11/1(水) 14:38
聯合ニュース