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清宮の課題はまず走ること、もう一つは…

11/1(水) 16:46配信

東スポWeb

【越智正典 ネット裏】ことしのドラフト(82選手指名)は、始まる前から清宮ドラフトと言われて来たが、夏の99回大会の東京大会が始まった頃からスカウトの間から「清宮に大金を積んだとしてもオープン戦でモトがとれる」。集客力が凄いというのだが、受け取りようによっては清宮の野球はそんなに評価出来ないと言っていることになる。プロ野球なのだからこのような声があがるのは当然であろう。

 知ってのとおり日本ハムが交渉権を獲得したが、清宮のこれからの課題は走ることである。U―18の全日本監督小枝守が選手に「ボールをひろいに行くとき5メートル以内でも走れ。歩いてはいけない」と指導していたのは将来を思ってのことであろう。

 1976年のことだが、ドジャースのAAAをニューメキシコ州アルバカーキーに見に行くと、チームは連敗で本拠地に帰って来た。LAからファーム担当の副社長、シュワッピーが飛んで来て、若いGM、ウイリー・サンチェスに指示した。

「試合前の打撃、守備練習中止、走れ」。彼らは2時間ぶっとおしで走り、キャッチボールだけをしてフェニックス戦に臨んだ。

 清宮の早実の先輩、王貞治監督は、ホームラン王になってからも後楽園球場での試合前の練習でひたむきに走った。右翼ポール下から左翼ポール下まで二人一組だったが、王は必ずフェンスの真下。フィールド側を走るよりこのほうが往還、距離を走れる。このような思いが世界の王につながって行った。

 97年、広島で少年野球のコーチに行った帰りの、もう現役を引退していた山本浩二にばったり会った。彼は言うのであった。「今日教えたことを全部忘れてもいいから、キャッチボールが大切だと話したことだけはいつまでも覚えていてもらいたいですよ」。清宮のもうひとつの課題はキャッチボールである。最近の指導者でわかりやすく、丁寧に選手にキャッチボールを説いたのは、巨人、中日、慶応大監督江藤省三である。
「ステップ・アンド・スロー」

 本紙専属評論家大下剛史はDeNAが敢然、愛工大名電、立命館大の左腕東克樹を指名(単独)したのは立派だと評価しているが、GM高田繁、スカウト部長兼編成部長兼GM補佐吉田孝司は見事なコンビである。二人は大学の優勝祝賀会に招かれると、まるで台本があるように、高田は関係者に挨拶、また挨拶。吉田は関係者の話をじっくり聞いている。広島が99回全国大会6本塁打、俊足、強肩、広陵の捕手、中村奨成を引き当てたとき、私は広島のスカウト統括部長、苑田聡彦が春、たのしそうに語っていたのを思い出した。

「中村は三塁がいいですよ。内野に花が咲きますよ」。そういえば阪神の闘志の名捕手土井垣武は40年米子中(旧)から入団だが、42年56試合三塁を守っている。

 =敬称略=

(スポーツジャーナリスト)

最終更新:11/1(水) 16:46
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