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松居大悟「大きな命の塊を作ろう」、TIFFで「アイスと雨音」キャストとトーク

11/1(水) 14:40配信

映画ナタリー

第30回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門に出品された「アイスと雨音」が、本日11月1日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで上映。キャストの田中偉登、青木柚、戸塚丈太郎、監督の松居大悟、プロデューサーの阿部広太郎が登壇した。

【写真】松居大悟(他13枚)

「アイスと雨音」は、現実と虚構、映画と演劇のはざまでもがく若者たちの1カ月間を描いた青春ドラマ。ラップグループのMOROHAが音楽、若手ファッションデザイナーのKEISUKEYOSHIDAが衣装を担当した。

74分ワンカットで構成されている本作。松居は「やろうとしていた舞台がある事情で中止になり、今までに味わったことのないような怒りを感じていたんです」とかつての心情を明かし、「そんなときに阿部くんがいいことを言ってくれたんです。『中止から始まっているんだったら、この映画は止めないほうがいいよね』って」と製作の背景を語る。撮影は4回行ったと言い、「外では車がクラクションを鳴らしたり、カメラを見る人がいたり。でも最後の撮影で奇跡が起きてうまくいったんです」としみじみ振り返った。

同作では劇中音楽としてMOROHAが生演奏を披露している。青木は「最初の撮影では(MOROHAの楽曲である)『tomorrow』に感情を持って行かれすぎて、松居さんに“『tomorrow』に逆らうように”と言われました。助けてもらっているけど、負けないようにしながら芝居をさせていただきました」と撮影を回想。また戸塚は「撮影中も稽古中も、実際にMOROHAさんが演奏しているので気持ちを作りやすかったです。(共演者の)森田想さんもうまくリードしてくれて。『アイスと雨音』という作品とも、自分自身とも向き合うことができました」と述べた。

続いて田中が、稽古中に松居のある言葉が流行っていたエピソードを披露。「(松居が)『命を燃やせ』と言っていたんです。正直、最初は何を言っているのかわかりませんでした(笑)。でも撮影の中で、これが命を燃やすってことなのかなとわかるようになって」と話すと、青木と戸塚は共感するようにうなずく。これを聞いた松居は笑顔を浮かべながら「大きな命の塊を作ろうと思っていました。みんなが楽しいとか悲しい話じゃなく、それぞれの人生を背負って観ることで『俺はこれ好き』『私はこれ許せない』といろいろな感情が生まれる映画を作ろうと。そういうもののほうが、作品として豊かじゃないですか」と真意を語った。

「アイスと雨音」は、2018年春に東京・ユーロスペースほかで順次ロードショー。

(c)「アイスと雨音」実行委員会

最終更新:11/1(水) 14:40
映画ナタリー