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「だから日本は少子化だ」三菱UFJモルガンから休職命令を受けた幹部が激白

2017/11/1(水) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「これは江戸時代?と思いました。今の日本で、まさか自分がこんな目にあうとは思いませんでした。安倍政権が女性の活躍を促して少子化を止めようとしているのに、実態は真逆です」

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最初に来日してから30年近い年月が流れ、日本にも慣れ親しんできたつもりだったと、カナダ出身の男性は流暢な日本語で話し始めた。

男性は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の機関投資家営業部の特命部長、グレン・ウッド(Glen Wood)さん(47)。

ウッドさんは10月26日、勤務先の三菱UFJモルガン・スタンレー証券を相手取り、正当な理由なく休職命令を受けたとして、地位の保全や賃金の仮払いを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。一連の出来事のきっかけが育児休業取得にあったとするウッドさんの主張から、ブルームバーグなど国内外のメディアから注目を集めている。

10月30日、Business Insider Japanは東京・六本木でウッドさんに会い、話を聞いた。

育休後に様相一変

ウッドさんの初来日は1989年にさかのぼる。

大使館など政府機関で国際交流支援プログラムの仕事に携わった後、アメリカの名門大ペンシルバニア大学・ウォートンスクールでMBA(経営学修士)を取得。バンカーとしてウォール街で働き始める。メリルリンチ、ドイツ証券、ゴールドマン・サックスなど金融大手を経験した後、三菱UFJモルガン・スタンレーのオファーを受け、2012年にグローバル戦略の東京代表に就任。金融エリートとしてキャリアを築いてきた。

そんなウッドさんを取り巻く状況が大きく変化したのは、3カ月の育児休業を経て職場に戻った2016年3月のこと。彼を迎え入れたのは、様変わりした職場の対応だったと、ウッドさんは言う。

海外オフィスチームのヘッドとして指揮を振るってきたウッドさんだが、「それまでの仕事は取り上げられ、少人数のクライアント業務だけやるように言われました。仕事を完全に干されたのです」

「ハードで長時間労働の職場ですが、仕事は大好きです。私が引き受けた機関投資家部門の収益は拡大し、成果を上げてきました。会社もそれを評価してくれていた」

そう話すウッドさんにとって、育休明けに待ち受けていた会社の措置は、衝撃的だった。

ウッドさんには、海外在住の未婚のパートナーとの間に生まれた子どもの体が弱いこと、シングルファザーとして育てていかなければならない事情があった。このため、行政関係の数々の手続きを行い、子どもの面倒をみてくれるフィリピン人のシッターを手配。これまでどおりに仕事をしながら子どもを育てる体制を、育休中に整えていたという。

にもかかわらず「そもそも私の育休中に、もう彼は辞めるよ、戻ってこないという話がされていたようです。復職の日から『どうして戻ってきたの』と、周囲に言われました」

ウッドさんによると、重要なミーティングの日時を教えてもらえなかったり、自分が出席できない時間帯に会議が設定されたりしたという。新規採用面接や顧客訪問といった基幹業務から外され、海外出張も命じられなくなったとウッドさんは語る。

「一方で夜中のミーティングや膨大な時間のかかるリサーチをやれという。ハラスメントは明らかでした」

これはおかしいと人事に訴えても、「上司と話してくださいと、取り合ってくれなかった」。

グレン・ウッドさんの2015年~現在までのタイムライン(ウッドさんの「地位保全仮処分事件申立書」を元に作成)
2015年
8月 パートナーが10月にネパールで出産するため、育休取得を会社に申請。
10月 母子手帳を所持していないことを理由に、三菱UFJモルガン・スタンレーは育休申請を許可せず。
10月26日 ウッドさんの子・アレクサンダー君がネパールで誕生。
12月3日 父子関係を証明するため、会社にDNA鑑定書などを提出。
12月25日 育児休業開始
2016年
3月上旬 復職。上司から、少人数のクライアントのみを担当し、他の職務からは外れるよう指示を受ける。
育休前に従事していた仕事から「干す」ハラスメントが続く(申立書より)。
10月 ウッドさんは、受けているハラスメント及びそれに伴う体調不良を人事担当者に報告。
10月下旬 上司と面談し、状況の改善を訴える。
12月27日 上司と人事担当者と話し合い、元の仕事に戻すよう求めるが、状況は変わらず。
2017年
1月13日 医師はウッドさんはうつ病であり、3カ月の休養加療が必要と診断。ウッドさんは休職する。
7月10日 約6カ月の療養を経て、主治医から復職可能と診断される。
8月18日 医師から診断書を取り、会社に提出。診断書には「ウッド氏のうつ病は会社の対応により高ストレスを生じ発症したものであり、環境調整がなされるなら職場復帰な状態まで回復している。その環境調整はウッド氏の職務を軽減したり異動させることではなく、旧職に復帰させることにより成就できるものである......」
10月18日 会社はウッドさんに休職命令を発する。現職復職は認められず。

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最終更新:2017/11/1(水) 12:57
BUSINESS INSIDER JAPAN