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中部電、冷媒不要の磁気ヒートポンプ 20年に製品化へ

2017/11/1(水) 12:31配信

日刊工業新聞電子版

 中部電力は2020年をめどに環境負荷を軽減するヒートポンプ技術を実用化する。地球温暖化の影響が小さい冷媒を用いたヒートポンプの20年前後の実用化を目指すほか、冷媒不要な磁気ヒートポンプを20年に製品化する。磁気ヒートポンプは現時点で実用化されていない。ヒートポンプの拡販につなげ、電気を使う顧客の確保、開拓を図る。

 新冷媒は地球温暖化係数(GWP)が1以下のハイドロフルオロオレフィン(HFO)。エアコンで主流のハイドロフルオロカーボン(HFC)よりGWPが大幅に低く、自然冷媒の二酸化炭素(CO2)よりも低い。

 ただ熱交換性能が劣るほか、燃焼性があるのが課題。実用化に向け、ほかの冷媒と混合して性能向上や燃焼性低減を図る。その場合、沸点が異なる材料が混在するため原材料バランスを最適化する。給湯温度は45―90度Cを想定。HFOを大量に使用する設備はまだ少ない。機械加工部品の洗浄や乾燥、業務用給湯での用途を見込む。

 磁気ヒートポンプはマンガン鉄系の磁性体をネオジム磁石などに近づけると温度上昇し、遠ざけると温度低下する性質を利用する。ヒートポンプに送った水を冷やし、冷水供給や温度上昇した磁石の冷却に使う。温水も供給可能。製品化に向けヒートポンプから供給する温水と冷水の温度差を、実用レベルの40度Cに向上する。

 欧州ではワインクーラーなどで試作機があるという。中部電は材料メーカーや自動販売機メーカーなどと共同研究しており、ヒートポンプメーカーに提案する。業務用冷凍機や水素供給拠点のほか、将来はカーエアコンでの用途を見込む。

最終更新:2017/11/1(水) 12:31
日刊工業新聞電子版