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「ロシア疑惑」捜査は、民主党への影響の方が深刻?【木村太郎のNon Fake News#14】

11/1(水) 18:30配信

ホウドウキョク

捜査が民主党関係者に及ぶ可能性も

「(特別検察官)ムラーの捜査は(共和、民主)両党に激震を及ぼす」

いわゆる「ロシア疑惑」をめぐり、トランプ選対のマナフォート元本部長が起訴されたことに関して、ワシントン・ポスト紙電子版にこんな見出しの記事が30日付けで掲載された。
この起訴がトランプ政権と共和党に打撃を与えることは容易に想像できるが、民主党になぜ激震を及ぼすのか、それも反トランプ急先鋒のワシントン・ポスト紙の報道なので面食らう思いですぐには理解できなかった。

民主党はムラー特別検察官の捜査次第

ウクライナからのロビー問題で、ポデスタ会長を事情聴取

記事によれば、マナフォート元本部長が起訴された当日、ワシントンの有力なロビー会社で民主党に近い「ポデスタ・グループ」のトニー・ポデスタ会長が辞任しており、今後の捜査が民主党関係者に及ぶ可能性があるというのだ。
「ポデスタ・グループ」は、今回の起訴の対象にはなっていないが、マナフォート元本部長が罪に問われたウクライナからのロビー活動を請け負った問題で、その下請け企業の一つとされ、ポデスタ会長も既に事情聴取を受けたといわれる。

そのポデスタ会長の弟で共同経営者のジョン・ポデスタ氏は、オバマ大統領の顧問を務めた後、ヒラリー選対の本部長になり民主党の実力者として知られる。

そうしたコネで「ポデスタ・グループ」は民主党の中核に関わるロビー活動を得意としてきたようだが、同時に民主党の影の部分での関与も噂が絶えない。

ポデスタ会長の弟は、オバマ大統領顧問でヒラリー選対の本部長

例えば、トランプ大統領を貶める「ロシア疑惑資料」と呼ばれる文書の入手に、ジョン・ポデスタ氏の顧問弁護士が資金を出していたとワシントン・ポスト紙は報じている。
さらに、下院諜報特別委員会が追求を始めたとされるヒラリーさんをめぐる「ウラニウム・ワン」疑惑でも、「ポデスタ・グループ」の名前が浮上している。

この疑惑、ヒラリーさんが国務長官時代に米国にあるウラン鉱脈企業「ウラニウム・ワン」をロシアに売却することを承認した際、この企業の経営者などからクリントン財団に235万ドル(約2億6500万円)の寄付があり、またビル・クリントン元大統領もモスクワへ招かれて講演し、50万ドル(約5600万円)の謝礼を受け取っていた(ニューヨーク・タイムズ紙)とされるものだが、この時「ポデスタ・グループ」は「ウラニウム・ワン」のロビー活動を請け負っていたと伝えられている(フォーブス誌電子版)。

ヒラリー氏をめぐる「ウラニウム・ワン」疑惑でも、「ポデスタ・グループ」が浮上

ムラー特別検察官の捜査の矛先が「ポデスタ・グループ」からヒラリーさんの周辺に向かうようなことになると、民主党の関係者に激震がはしることは間違いない。

むしろ、今回起訴されたマナフォート元本部長に対する容疑は、トランプ大統領の選挙に参加する以前のウクライナのヤヌコビッチ元政権との関係に関わるもので、この先トランプ政権にどう捜査が伸びるのかは予断を許さないのに比べると、民主党への影響の方が深刻なのかもしれない。

木村太郎

最終更新:11/1(水) 18:30
ホウドウキョク