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首席TPP 新協定前進 農業分野置き去りも

2017/11/2(木) 7:02配信

日本農業新聞

 TPP署名11カ国は1日、3日間にわたる首席交渉官会合の日程を終えた。米国復帰まで効力を凍結する項目の絞り込みが進み、11カ国による新協定の大筋合意へ前進した。だが、日本の乳製品の低関税輸入枠縮小などに向けた議論に進展はなく、農業分野の懸念を置き去りにしたまま、大筋合意してしまう可能性がある。

 11カ国は来週ベトナムで開く閣僚会合で大筋合意を目指している。今回の会合では50項目の凍結候補の扱いを検討。ここにきて各国が実質的に要望を取り下げるなど柔軟姿勢を示し始めた。この結果、凍結が確実になった項目は医薬品のデータ保護期間以外に数項目増えたもようで、対立が残る項目は閣僚会合で政治判断を仰ぐ。

 一方、バター・脱脂粉乳など乳製品の低関税輸入枠縮小は、日本とニュージーランドなど関係国との協議は不調に終わったもよう。梅本和義首席交渉官は終了後、「日本の抱えている課題、日本の立場についての各国の理解は深まっている」と記者団に述べた。ただ、別の交渉筋は「状況が大きく変わる雰囲気はない」と話す。

 TPPは、乳製品以外にも、関税削減による輸入急増を食い止めるための牛肉セーフガード(緊急輸入制限措置)の発動水準の見直しも検討課題となっているが、これも進展はないとみられる。

日本農業新聞

最終更新:2017/11/2(木) 7:02
日本農業新聞