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文大統領、通貨危機・ろうそく取り上げ「人間中心の経済に大転換」

11/2(木) 7:13配信

ハンギョレ新聞

国会施政方針演説で「国家の役割」を強調  「民主主義脅かす不平等を解消」  積弊清算・朝鮮半島平和5原則も

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が1日、施政方針演説で「国家の存在理由を問う国民に、国らしく、正しい国家の姿を取り戻すと答えなければならない」とし、「これまですべての責任を自ら背負ってきた国民に、これからは国家が国民の暮らしを背負っていくと宣言しなければならない」と述べた。文大統領は同日、429兆ウォン(約42兆9千億円)規模の来年度予算案の処理に対する国会の協力を要請する演説で、「国家の役割」をキーワードにし、人間中心の経済▽積弊清算▽朝鮮半島の平和を掲げた。

 文大統領は「通貨危機は全国民にこれまで経験しなかった大きな衝撃を与えており、その後遺症は国民の暮らしを一変させてしまった」とし、20年前の通貨危機に言及することから演説を始めた。文大統領は「その後遺症で低成長と失業が構造化され、中間層だという自負心が消えた」とし、「脅かされた暮らしの基盤を復旧させるのは、個人の能力と責任に委ねられた。小さな政府が善という固定観念の中、国民一人ひとりは自分と家庭を守るために死力を尽くしてきた」と指摘した。通貨危機を「大々的な金集め」など、国民の力で克服したが、その後始末もまた国家よりは国民に任されたということだ。

 文大統領はさらに、「セウォル号広場とろうそく集会はこれまで(積もってきた)韓国社会の不条理と矛盾が一気に噴出した公論の場であり、国民の生活と民主主義を脅威する社会経済的不平等を解消しようという宣言だった」としたうえで、「より民主的な国、より公正かつ正しい国は国民が要求した新政府の責務」だと強調した。通貨危機以来、20年間にわたり国家が国民に責任を転嫁して手をこまねいていた部分を、これからは国家が引き受けると明らかにしたのだ。

 大統領府関係者は「前政権の国政壟断で崩れた国家と民主主義を立て直すことが、新政府を樹立した国民の意思ではないか」と問い返したうえで、「国らしい国を作るのは、そのような情熱を抱いて誕生した政府の宿命のようなものであり、当然の義務」だと説明した。

 文大統領は「この義務を果たすことを私の使命と考えている」としたうえで、「人間中心の経済」に向けた韓国経済のパラダイムの転換を強調した。さらに、文大統領は今年より7.1%増加した429兆ウォンの来年度予算案について、「経済の再生と国民の暮らしを向上させるため、財政がより積極的な役割を果たさなければならない」としたうえで、分野別に説明しながら国会に協力を要請した。

 文大統領はまた、「経済と社会は分離できない。すべての領域で不公正と特権の構造を変える」とし、積弊清算と権力機関の改革に向けた強い意志を示した。具体的には国家情報院と検察の改革や採用不正の打破などを言及した。文大統領は高位公職者を対象にした犯罪捜査処の設置法案の処理を要請し、「法案が可決された場合は、大統領の私と私の周りから捜査対象になるだろう」と述べた。

 文大統領は、朝鮮半島における平和の定着▽朝鮮半島の非核化▽南北問題の主導的解決▽北朝鮮核問題の平和的解決▽北朝鮮の挑発に対する断固たる対応など、「朝鮮半島における平和の実現に向けた5原則」も提示した。

ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:11/2(木) 7:13
ハンギョレ新聞