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北電値上げ問い合わせ続々 オール電化対象に疑問 

11/2(木) 0:58配信

北日本新聞

 北陸電力が、企業や家庭向けのうち契約件数で2割、需要で8割に当たる「一般需要部門」の電気料金を来春から値上げする方針を発表したことを受け、同社に顧客からの問い合わせが相次いでいる。「オール電化」が対象となることへの不満も目立つ。北電は志賀原発(石川県志賀町)の停止に伴って安定稼働を前提にしたオール電化メニューの採算性が著しく悪化したことを説明し、理解を得たい考え。オール電化メニューのうち夜間料金は元々単価が低いだけに、大幅な値上げ率が示される可能性がある。

 10月30日に値上げの検討を発表した後、今月1日までに約50件の電話があった。「なぜオール電化の料金を上げるのか」と不公平感を口にする顧客も多いという。

 北電のオール電化メニューの契約数は37万件。最大の特長は夜間電力の安さだ。「エルフナイト10プラス」の午後10時~午前8時の単価は1キロワット時当たり7円77銭と、一般家庭向けの「従量電灯B」の2分の1以下。東京電力や関西電力のオール電化メニューと比べても低く設定している。

 単価が安いのは、志賀原発が夜に発電した余剰電力を有効利用するのが目的だったためだ。しかし、東日本大震災が発生した2011年から志賀原発が全面停止。現在は夜間電力を確保するために火力発電所も稼働させており「夜間料金と発電コストとの収支は完全に赤字」(地域広報部)という。

 “非オール電化”の家庭向けは赤字幅が小さいため、北電はコスト低減で値上げを回避する方針。「影響を小さくするため値上げ部分とそうでない部分に分けたことを『不公平だ』と受け止められることに対しては申し訳ない。ただ赤字見通しなどから公正に決めており、電源構成が変わる中で料金や収支の違いを説明していきたい」と言う。

 今後の焦点は値上げ率だ。金井豊社長は30日の会見で「できるだけ圧縮したい」と述べた。単価の安い夜間料金は値上げ率が高くなる傾向にあり、13年9月に改定した四国電力は23%、14年11月の北海道電力は35%だった。大幅な引き上げは市民生活への影響が大きく、北電は収支改善との両にらみで難しい判断を迫られそうだ。

北日本新聞社

最終更新:11/2(木) 0:58
北日本新聞