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JASRACが映画音楽の徴収強化へ 福井健策弁護士の見解は

2017/11/8(水) 17:31配信

BuzzFeed Japan

映画音楽の上映使用料の規定を抜本的に見直す方針を決めた、日本音楽著作権協会(JASRAC)。外国映画1本あたり18万円という現行の定額制を改め、映画館から興行収入の1~2%を徴収することを目指している。著作権に詳しい福井健策弁護士に見解を聞いた。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】

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パーセンテージ制自体は合理的

――JASRACは外国映画の上映使用料について、18万円の定額制から興行収入の1~2%に変更し、これまで支払いを担ってきた配給業者ではなく、映画館から直接徴収したい意向を示しています。

興行収入によるパーセンテージ制自体は合理的だと考えています。大ヒット作でも18万円定額はさすがに安過ぎるでしょう。

舞台やコンサート、放送、ウェブなどほかの分野では、むしろ収入比例が原則になっているケースが多い。その際、個別に徴収するのは大変なので、団体が包括的な処理をしてその分安くする、ということも珍しくありません。

とはいえ、長年続いたルールには恐らく背景がある。それに基づいて様々なビジネスが組み上がっている以上、現場が混乱しないよう、導入するとしても段階的にする必要はあると思います。

音楽教室とは 「問題の性質が違う」

――6月に音楽教室での演奏について著作権料を徴収すると発表したばかりです。音楽教室に続いて映画館もかと驚きました。

ひとつの問題が解決する前に、次へ次へと進んでいくのはアグレッシブな感じがしますね。従来から課題と目されていて、現場の反対が強くて進まなかったことを、一気に棚卸ししている印象を受けます。

ただ、上映使用料の件は音楽教室とは問題の性質が違いそうです。

音楽教室の問題は、実質的に「教える」という行為に権利が及ぶのか否かが問われる大転換。それに比べると、今回は権利が及んでいることは間違いない。そのうえで、いくら取るかという話ですから。

現場の負担考え実証ベースの議論を

――JASRACは映画館が閉館せざるを得なくなるような事態は「まったく望んでいない」としていますが、ミニシアターが立ち行かなくなったり、チケットが値上げされたりすれば、反発が広がることも予想されます。

街の映画館が潰れてしまうとか、「バカらしくてやっていられない」というようなことがあってはいけない。現場にとって過剰な負担になっていないか、しっかりと見ていく必要がありますね。

事業者の側も単に「苦しい」というだけではなくて、積極的にデータを開示していく方がいい。そのうえで、適正な相場がどれぐらいなのか、実証ベースで協議していくことです。

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最終更新:2017/11/8(水) 22:19
BuzzFeed Japan

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