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ロジクール、特別イベント「Logicool G Presents ドリキンと対戦!」を開催

11/15(水) 0:59配信

Impress Watch

 ロジクールは11月14日、元レーシングドライバーの土屋圭市氏を招いた特別イベント「Logicool G Presents ドリキンと対戦!」を開催した。

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 「Logicool G Presents ドリキンと対戦!」は、同社が誇るゲーミングデバイスブランド「Logicool G」のレーシングホイール「G29」の販売促進を目的とした記念イベント。

 ロジクールの親会社であるLogitechでは、今年、トップシェアを誇るマウスやキーボードのみならず、他のゲーミングカテゴリも重視する戦略を採っており、3月にはマクラーレン・ホンダのスポンサーに名乗りを挙げ、9月にはそれと足並みを揃える形で、「G29」のイメージドライバーとして土屋圭市氏を指名。土屋氏とのコラボレーションでは、土屋氏のドリフトテクニックを堪能できるVRコンテンツを制作し、今回はそのお披露目を記念したイベントとなっている。

 VR動画は、YouTube上で公開されており、PCもしくはスマートフォンからアクセスし、VRヘッドセットやスマホ用VRゴーグルを装着した上で、動画のVRモードを選択すると、VRで土屋氏のVR講座が楽しめる。わずか3分半ほどの短い映像だが、土屋氏のドリフト解説のみならず、助手席の視点から実演も楽しめる。土屋氏の繊細かつ大胆なハンドルテクニックは必見だ。VR版のみならず、2D版も公開されているので1度観てみてはいかがだろうか。

【レーシングコントローラーの歩み】
【Ride with the Drift King! [Japanese]】

 イベントは、ロジクールによるVR動画のお披露目からスタートし、ドリキン土屋氏のトークショウ、休憩を挟んで、メインイベントである土屋氏との対戦イベントが行なわれた。会場には40名近くの土屋ファンが詰めかけ、現役を引退してなおクルマ好きから絶大な人気を集める土屋氏の軽妙なトークに酔いしれた。

 来場者のお目当てであるトークショウは、土屋氏に対して、あらかじめ用意された質問をぶつけ、それを土屋氏が答えるという形で進められた。拍手で迎えられた土屋氏は、「秋葉原なんて来たことないが、ロジクールのおかげで来ることができました。帰りに“萌え萌え喫茶”行こうか(笑)」と、秋葉原ネタで挨拶。

 「G29」について、「一昔前まではゲームなんてバカにしていた」と土屋氏は切り出し、実際に「G29」でレーシングゲームをプレイしてみて、「こんなに進化しているのか」と驚いたという。ゲームに対する考えを改めるきっかけとなったのは、「グランツーリスモ」のプレーヤーから、リアルレーサーへと転身を果たしたマーデン・ボロー選手だ。土屋氏は「ゲームってそんなに凄いの?」とビックリしたという。

 土屋氏は、実際にレースゲームを体験してみて、「動き自体は、ああ、こういう動きだよなって感じで、オーバー出ても、アンダー出ても、どこでブレーキングして、どこで離したらいいか、滑り出したときにアクセル戻せば戻るしね、実車とは違うんだけども、やってることは同じ。だからゲームで練習して、実車でやったらできちゃったという感じ。それは俺もビックリしたね」とレースゲームとドライビングホイールの進化を独特の表現で評価した。

 「G29」の出来映えについて、勝又氏に「BMW GT300 M6と同じ感じですか?」と無茶振りされると、土屋氏は「それ俺に聞く?」と答えに窮しながらも、「今のGTって(ハンドルが)丸くないからね。上下を切って飛行機の操縦桿みたいなさ」とそもそものハンドルの形状の違いを指摘した上で、「ただドリフトは丸い方がしやすいよね」とフォロー。「G29」を推薦する理由として、「事故っても廃車にならず、お金が掛からないこと」という自虐ネタを披露して笑いを誘っていた。

 土屋氏の代名詞である“ドリフト”については、「単純にレースに勝つためにドリフトを習得した。NISSANレーシングスクールでは教えることはみんな同じだけど、同じところでブレーキングしても抜けないじゃない? じゃあ1メートル遅らせたらどうなんだってことでやってみたらスピンして飛んで行っちゃって全損になったという(笑)。だけど、これをコントロールできたら俺って凄いなってことで、滑るぐらいのオーバースピードで行ってコントロールして抜いたら、相手はビックリしてアクセルを戻すよなと、そこからです」と誕生秘話を披露した。

 Twitterを通じて寄せられた質問も、土屋氏は当意即妙の対応で次々に回答していった。「最近メーカースクール上がりのレーサーばかりで、走り屋からレーサーになるドライバーがいない理由は?」については、「メーカーが目先しか見てないから。でもなんだかんだいってホンダの小暮(卓史氏、レーシングドライバー)は、群馬の山の中走ってますからね」と爆弾発言も飛び出した。

 「現行車で乗りたいクルマは?」という質問については、「R35 GT-R NISMO 2017ですね。あれめっちゃ良い」と即答。その理由については「速さは十分だし、あとは味がある。ブレーキを強く踏んだときに、フロントに加重が載って、リアが逃げようとする。今までのGT-Rってそんな動きしなかったんだけど、2017年のNISMOはF1みたいなそういう動きをする」という元レーシングドライバーらしい表現で絶賛した。

 「トヨタのクルマはどうか?」と聞かれると、「トヨタにはずっと言ってるんだけど、86にインプレッサのエンジンを載せたら買うよ、と。」とコメントし、会場は爆笑。土屋氏としては後付けの改造ではなく、純正のターボが欲しいと考えているようだ。

 「プライベートでは何をしているか?」については、「犬と遊んでる。休みの日は犬とずっと一緒で何もしない」と回答。「現役やめたんだから体力作りなんていらない」とまで言い切った。ちなみに現役時代は、腹筋、背筋、腕立て伏せを毎日30回を3本、夜はランニングという暮らしを26年やっていたことを明かした。

 休憩を挟んで行なわれた対戦イベントでは、プレイステーション 4用レーシングゲーム「GT SPORT」と「G29」2組を使って、1対1で行なわれた。コースは鈴鹿サーキットを2周。

 対戦は合計5回行なわれたが、目の前で観ていて印象的だったのは、1つは今回初めて「GT SPORT」をプレイしたにも関わらず、非常にスムーズに鈴鹿サーキットを走っていたこと。土屋氏が今のレースゲームのクオリティに驚いていたように、筆者も実車の経験をそのまま活かしてる土屋氏の感覚の鋭さに驚かされた。

 もうひとつは、序盤の対戦で繰り返しコックピットからハンドルが外れていたことだ。レーシングホイールは、机や専用のドライビングシートに固定して使用する。言うまでも無く、本物よりも耐久性は低く、無理な力を加えると簡単に外れてしまう。レースゲームファンはそれは理解しているため、無理な力が加わらないようにそっと操作するが、土屋氏はそういった常識は知らないため、普段通りに操作し、その結果外れまくるわけだ。

 土屋氏は「俺の方のネジわざと緩めただろ!」と外れるたびに突っ込んでいたが、運営スタッフは、土屋氏の本物のハンドルの握り方では常に外れると判断し、結束バンドでキツく固定していた。これで土屋氏は安心してプレイできるようになり、後半の対戦では往年の走りを彷彿とさせるような攻めの走りで、来場者を愉しませてくれた。

 土屋氏は終始上機嫌で、予定されていた4回の対戦を終えた後も、「もう1回やろう!」とおかわりを所望。最後の抽選に当たったのは、富士チャンピオンレースに参戦している現役のレーシングドライバーの呉選手。ゲストというわけではなく、純粋に土屋氏のファンとしてイベントに参加しており、奇しくも新旧ドライバー対決となった。「G29に慣れてきた」と語る土屋氏は本気の走りで最初から最後までデッドヒートを繰り広げ、白熱したレースが展開された。レースは、最終コーナーの減速を最小限に留めた土屋氏がわずかの差で勝利。土屋氏の両手を突き上げて喜ぶ姿が印象的だった。

 ロジクールがeスポーツではない、純粋なトークイベントを開催するのは非常に珍しいが、土屋氏の強力なキャラクター性も相まって非常に楽しかった。今後の予定については決まっていないということだが、ぜひ日本が世界に誇るドリキン土屋氏とのコラボレーションを継続して貰いたいところだ。

GAME Watch,中村聖司

最終更新:11/15(水) 11:07
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