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広島、“3連覇”の偉業なるか? CS敗退も確かに見える進化の過程

11/15(水) 12:20配信

VICTORY

プロ野球にとって、来春へ向けた大切な種まきのシーズンともいえる秋。今年、圧倒的な強さで37年ぶりのリーグ連覇を達成した広島カープもまた、宮崎・日南の地で来季に向けた準備を進めている。クライマックスシリーズでは思わぬ敗北を喫したが、セ・リーグでは巨人しか成し遂げていないリーグ3連覇と、33年ぶりの日本一奪還を見据える「広島の来年」を展望する。(文=小林雄二)

色褪せるはずもない、リーグ屈指の攻撃力

CSファイナルステージでは、シーズンで14.5ゲーム差をつけたDeNAに完敗。その負け方がショッキングであったことから、シーズン中の戦いぶりが記憶の彼方へと押しやられてしまった感すらあるのだが、今あらためて数字を振り返ってみると、広島の強さはやはり突出していたといっていい。

特に強さの象徴ともいえる攻撃陣の成績は、打率.273、736得点、1329安打、152本塁打、705打点、長打率.424、出塁率.345。全てセ・リーグ1位の成績だ。くわえて、得点圏打率は実に.294という高打率で、こちらもリーグ1位と“高品質”である。

「走」の凄みも健在だった。チームの盗塁数112は2年連続でリーグ1位であることはもちろん、盗塁成功率は16年の.702からさらに上げ、.747というハイアベレージを残している。

また、攻撃陣の中核をなした鈴木誠也を「新4番」に据え、勝ちながら育てようとする試みを成功させたのも広島ならではだろう。8月23日のDeNA戦で足を骨折、戦線離脱した鈴木だが、115試合で打率.300、26本塁打、90打点。“4番1年目”としては十分過ぎる成績である。

その鈴木を筆頭に広島の攻撃陣は田中広輔、菊池涼介、丸佳浩、安部友裕、西川龍馬など多くの主力が20代。30代は32歳の松山竜平くらいのもので、今季、“ほぼ正捕手”の座についた會澤翼も来年で30歳と、まさにこれからの年代だ。

リーグ屈指の攻撃力をつくり上げた石井琢朗コーチが退団したことで来季以降の打線を心配する声もあるが、「(石井コーチの)通訳みたいなもん」と自称する東出輝裕コーチと、もう一人の“通訳”であり、若手とのパイプ役として機能した迎祐一郎コーチの3人でつくり上げてきた打線である。いわば、石井コーチの頭脳と役割を分配してきた2人が“健在”なわけだから、指導方針がブレることはない。攻撃力に関しては、あまり心配する必要はないだろう。

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最終更新:11/15(水) 13:24
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