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日本愛溢れ出る映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』アニメーション・スーパーバイザーにインタビュー:わびさびとストップモーション・アニメーションの共通点とは?

11/17(金) 12:30配信

ギズモード・ジャパン

フル3DCGアニメ全盛期の今、時代の流れに逆らうように手間暇かけてコツコツと忍耐強くストップモーション・アニメーション映画を作り続けるスタジオ・ライカの待望の最新作『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(以下『クボ』)がついに日本で公開されます。

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私はマレーシアで一足もふた足も早く鑑賞しましたが、目の前で起こっていることが現実(プラクティカル)なのか虚構(VFX)なのかか区別がつかず、オープニングシーケンスからエンドクレジットまで、狐につままれたような気持ちになり混乱と興奮と感動の嵐!

日本人振付師を呼んで研究したという盆踊りや、膨大なリサーチを経て再現した圧倒的な「日本っぽさ」は、キャラクターの話す英語に強い違和感を覚えてしまうほど。『日本昔ばなし』やNHKの人形劇、大河ドラマや侍映画、時にはジブリ映画にも似た部分があり、「これが海外の人たちによる作品なのか」と幾度となく驚かされました。

今回はそんな日本へのラブレター映画『KUBO』でアニメーションスーパーバイザーを務めたブラッド・シフ氏にインタビューしてきました。

ライカ・スタジオの拘りや、意外だった日本文化とストップモーション・アニメーションの共通点、少し前に話題になった「アジア人は表情が乏しい」問題に関しても聞くことができましたよ!

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ブラッド・シフ:MTVの「セレブリティ・デスマッチ」「The PJs and Gary & Mike(原題)」をはじめ、数々のテレビ番組で経験を積んだのち、2001年に「The PJs and Gary & Mike(原題)」でエミー賞のアニメーション特別貢献賞を受賞する。またアニメ製作以外にも、任天堂、FOX、サムスングループ等のCMも手掛ける。その他の作品として、『ティム・バートンのコープス ブライド』(05)、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』(12)、『ファンタスティック Mr.FOX』(09)などがある。

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──本作は海のシーンから始まり、クボの家、町、洞窟、船、海中と背景が何度も変わりますね。海や船といったVFXにしか見えないような背景を途方もない時間をかけて実際に作っているようですが、反対にVFXで再現した背景もあるのでしょうか?

ブラッド・シフ(以下、シフ):実は背景はVFXでつくったものが多いですね。ライカのストップモーション・アニメーションはCGとストップモーション・アニメーションのハイブリッドで、パペットのメインのキャラクター達が直接触れる船や洞穴といった背景は全て実際につくっているのです。

しかしストップモーション・アニメーションはテーブルサイズの場所で作業するのでどうしても限界があります。なのでテクノロジーやVFXを積極的に受け入れることによって、より壮大な世界観を作り上げました。 ただ、今回であれば、水や海、空、遠景の山々、遠くに見える船がCGですが、その船ですら実際に僕たちがつくった船から情報を得て、それを元にCGでつくっています。

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