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「AV女優も普通の女の子。その日常を描けたら」東京国際映画祭にもノミネートされた紗倉まな原作の映画『最低。』

11/19(日) 21:00配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 本業のAVだけでなく、テレビやラジオにも多数出演、小説まで手がけ多彩な才能を発揮している紗倉まな。

 この程、小説『最低。』が映画化され、日本最大級の映画の祭典・東京国際映画祭のコンペティション部門で1500作以上の応募の中から選ばれた15作品にノミネートされた。

 同作はAV女優とその家族の日常をリアルに描いた作品で、自らAVの世界に進んだ主婦の美穂(34歳)、親に反対されながらAV女優として生きる彩乃(25歳)、元AV女優の母親を持つあやこ(17歳)という3人の女性がAVに関わることで生まれる葛藤や苦悩、家族の絆を描いている。

 AV女優であることに誇りを持ち、その地位を向上させようと頑張ってきた紗倉。紗倉も関心するほど「リアルなAV女優の面接」シーンや性描写も含まれているが、できるだけ多くの女性に観てもらいたいという思いから、女性だけを集めた映画の先行試写会も開催した。

 「私が初めて書いた小説の映画化だったので、思い入れのある、本当にすごく好きな映画。何かを失ってでも何かを得たいという、わずかな希望にすがって生きている女性たちの物語なので、もし皆さんの中に何か希望が持てたりだとか、プラスの意味で感じ取れる部分があればいいなと心から思っている」と、試写会に集まった女性たちに訴えかけていた。

 記者会見で「光が当たれば影も生まれるが、この業界は影の部分をフィーチャーされることが多く、ネガティブな印象も強いと思った。この業界についてリアルに書くのであれば、もっとポジティブな、毎日継続している部分を切り取りたいなという思った」と話した紗倉に、国内外のメディアから様々な質問が飛んだ。「この作品の一つの意図としてこういうAV業界あるいはAVで働く人々への偏見をなくしたいという意図はあったか」という問いに、紗倉は「ずっと偏見は無くなればいいなと思っていた。AV女優も普通の女の子。年間1000人以上がAVデビューしていると言われているが、それだけいるということは、それだけの女の子の普通の日常もあるということで、そこを描けたらいいなという想いで書かせていただいた」と答えていた。

 出演した俳優陣にも、紗倉の思いは伝わったようだ。

 平凡な世界からAVに足を踏み入れる主婦の美穂役を演じた森口彩乃は「AVのイメージはだいぶ変わった。元々は別の世界の人たちだなという、自分の中であまり近くはない存在だった。しかし、主婦が足を踏み入れることもできる世界。本当にもしかしたら自分の友達がそういう世界に足を踏み入れる可能性があるというくらい身近なことなんだなと。すごく近い存在に感じるようになった」。母親との確執を抱えながら人気AV女優をこなす彩乃を演じた佐々木心音は「職業がたまたまAVの業種を選んだということだと思っていたので、芝居をするときも“AVの子だから、こういうふうに芝居しよう“とは全然考えずに、普通の女の子として演じさせてもらった」と話す。

 トミー・リー・ジョーンズらとともに『最低。』を審査した俳優の永瀬正敏は「映画っていうのはいろんな種類のいろんなものがあっていいと思うので。ちゃんと国際映画祭で選ばれたというのは素晴らしいのではないか」と、映画界でも異色の本作について語った。グランプリを逃した『最低。』だったが、授賞式後に行われた記者会見で永瀬は「もし最優秀撮影賞、美術賞、メイク賞、衣装賞、そういうのがもっといっぱいあれば多分15本全部が何かの賞を取っていたのでないか。それぐらい僕は気に入っていた」とコメントしていた。

 最近ではウェブCMも手がける紗倉。「やりたいことはもうやらせていただいているので、全然なんでもやる。一つのことを極めるというのは楽しいことだなと思っているので、今やっていることが極められるなら、そういう機会をいただけるならやり続けたいと思う」と今後の野望を語った。『最低。』は11月25日より角川シネマ新宿他にて全国公開予定だ。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

最終更新:11/19(日) 21:00
AbemaTIMES