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メキシコ・熊本地震を体験、驚いた避難の違い「すぐ外に出るなんて」 崩れた新築、「おおらかさ」の功罪

2017/11/23(木) 7:01配信

withnews

 メキシコの首都メキシコ市を大地震が襲ってから2カ月。日本とメキシコの地震の両方を体験したアメリカ人ジャーナリストのエレン・フリーマンさんが、地震を通じてみえた二つの国の姿について、記事を寄せました。

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米国人ジャーナリスト、九州で聞いた「地震です!」

 日本で聞いた地震速報の音を、私はいまもよく覚えています。2度にわたって響く不協和音。「地震です!」という落ち着いた、それでいて急を知らせる女性の声。初めてそれを聞いたとき、私は地震自体よりもあの音に驚きました。

 宮崎県高千穂町の高校で英語を教えて過ごした3年間で、私は何度もあの音を聞くことになりました。昨年4月の熊本地震の当日は、ちょうど屋久島に旅行に行っていましたが、その後の2週間で1000回以上の余震を経験。「地震酔い」とはどういうものなのか、身をもって学びました。

日本とメキシコ、揺れの違い

 私はいま、メキシコ市に住んでいます。ここもまた、世界で最も進んだ地震速報システムの一つを持つ都市です。

 今年9月19日、午後1時15分。マグニチュード7.1の大地震に襲われました。震源があまりに近かったため、サイレンが鳴った時にはすでに地面は揺れ始めていました。ただ、揺れの直後、いつもは大騒ぎの町が一瞬の静寂に包まれたのを覚えています。

 九州で経験した地震は、削岩機が空気を切り裂いていくような感覚でした。一方、メキシコの地震は、地球が嵐の中の船のように揺れたのです。酔っ払いの人みたいに、何かにしがみつかずにはいられませんでした。

地震、すぐ外へ

 メキシコ市に住む日本人の友人たちが驚いたと言っていたのは、揺れの直後に多くの人たちが通りにあふれ出たことです。

 友人の1人は北海道出身で、メキシコに住んで1年半。彼女は地震のとき家にいましたが、お手伝いさんの女性は「すぐに逃げなきゃ」と言い張りました。14段の階段を駆け下りていく頃には、すでに建物にひびが入り始めていたのです。

 多くの人ができるだけ建物から離れようと混乱になり、1人の男性は救急車にひかれて亡くなりました。「地震のとき、日本では絶対に外には逃げない」。日本人の友人たちは全員、口をそろえて言いいました。

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最終更新:2017/11/23(木) 12:18
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