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モンゴルの学校教材に 高岡の古民家舞台映画

2017/11/28(火) 5:00配信

北日本新聞

■脚本の上野さん「日本文化に触れて」

 高岡市内の古民家を舞台にした映画「lost and found(ロスト・アンド・ファウンド)」が、日本の文化や言語を理解する教材としてモンゴルの国立大や日本語学校で活用されることが決まった。映画は築90年以上の木造家屋を通じて日本の原風景を映し出し、家や家族に対する日本人の考え方を描いており、脚本を手掛けた同市の広告制作会社代表の上野賀永子さんは「日本文化に触れるきっかけにしてもらいたい」と話している。(高岡支社編集部・熊谷浩二)

 映画の舞台となった古民家は、高岡市の中心市街地にある空き家だった建物。空き家の活用に取り組む市民団体「高岡まちっこプロジェクト」(荒井里江代表)が、所有者から「生まれ育った家の記憶を映像で残したい」との相談を受け、広告制作会社「コトノオト」(同市白金町)の代表を務める上野さんがプロデューサーとして映像化を引き受けた。

 映画は主人公が空き家となった実家を訪ね、子ども時代を回想する物語で、時間は約1時間。3世代同居ならではの人間模様や、時を経ても変わることのない家への愛着を描き出した。

 撮影は昨年8月に市内で行われ、地元小中学生や社会人ら11人が出演。蔵や中庭がある町家の風情を随所に織り込み、セミの鳴き声が響く場面や七夕飾りの映像で季節感を演出した。

 今年8月に編集作業を終えて完成。9月にモンゴルを訪問した知人に映画のDVDを預けて現地で試写会を開いたところ、ウランバートル国立大や大使館、政府関係者らの目に留まり、「日本の家族関係がよく分かる」「日常会話が多くて勉強になる」と現地で評判になった。

 教育文化交流の試みとして教材化されることが決まり、今月上旬から一部の日本語学校で活用されている。上野さんは「まさか教材になるとは思わなかった」と驚きつつ、「もうすぐ東京五輪がある。モンゴルの人が日本に興味を持ち、訪れるきっかけになればうれしい」と期待している。

北日本新聞社

最終更新:2017/11/28(火) 12:17
北日本新聞