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ドローンを都市部で本格活用 損保ジャパン方針 首都直下地震備え

12/5(火) 7:15配信

SankeiBiz

 損害保険ジャパン日本興亜が、首都直下地震などに備え、都市部でドローンの活用を本格化させる方針を固めたことが4日、分かった。災害時でのドローン活用は地方を中心に広がりつつあるが、都市部では電波障害やビル風などの影響で導入が難航している。同社は今後、ドローン関連予算を拡大する方針で、12日には一般人を含めた50人超の態勢で情報収集や避難誘導などの実証実験も行い、早期の実用化を目指す。

 保険会社がドローン活用に力を入れるのは、災害時の現地調査に活用し、迅速な保険金の支払いに役立てるためだ。また、スピーカーを取り付けて避難誘導したり、医療物資や食料などを運搬したりすることで被害を最小限に抑え、保険金の支払いを減らす狙いもある。

 同社は、昨年4月の熊本地震などでドローンを活用してきたが、都市部での実践運用はまだできていない。人口密集地での飛行は危険が伴う上、多くの妨害電波が飛び交うためドローンを安定飛行させるのが困難だからだ。ビル風など自然とは異なる気象条件も導入を難しくさせているという。

 ただ、人口の多い都市部でこそ導入の効果は大きく、同社は取り組みを加速させる。10月にはドローンを新たに2基購入したほか、来年もさらに2基増やす予算措置を行った。操縦ができる職員や、ドローン運搬のための専用車両を増やすことも検討しているという。昨年7月には、都度申請が不要な国の包括許可を保険会社として初めて取得しており、いつでもドローンを飛ばせる態勢も整備した。

 12日の実験は新宿中央公園(東京都新宿区)で実施。ドローンで撮影した映像を首都直下地震が起きた際に現地本部が置かれる工学院大学(同区)と新宿区役所に送るほか、同大からドローンに付いたスピーカーを使い避難誘導などを行う。音声の聞こえ方など、調査のサンプル数を増やすため、公園にいる一般人にも参加を呼びかける。

 同社はこれまでもドローンの活用には力を入れており、今年7月の九州北部豪雨では自然災害では、損保会社として初めてドローンによる調査で計約1億円の保険金が支払われた。通常は職員が現地入りし2週間程度かかる調査が2日で終了した。

最終更新:12/5(火) 7:15
SankeiBiz