ここから本文です

「3分だけ…癒やしてくれ」監督が布団に入り…被害訴え 暁星国際高の複数の野球部員

12/4(月) 7:55配信

産経新聞

 千葉県木更津市の暁星国際高校(私立)野球部の男性監督(28)が、共同生活する男子部員の布団に入るなどの行為を繰り返しているとして、「セクハラやパワハラにあたる」などと複数の部員から被害を訴えられていることが3日、関係者の話で分かった。一部の保護者らは11月に県警木更津署へ相談しており、同署が事実関係を確認している。

 部員らによると、被害を訴えているのは、同校で寮生活を送る部員数人。入浴時に監督が「体を洗う」と言って触ってきたり、午後11時の消灯後に部員を起こして布団に入ったりする行為が1年以上前から常態化していたという。

 同監督は産経新聞の取材に対し、「部員とのコミュニケーションでじゃれたり、消灯後の寮の見回りで部屋を開けたりすることはあった」と認めた上で、パワハラやセクハラの認識は否定している。だが、「一部で誤解を招くような行為があった」と学校側に報告し、学校側は監督を口頭で注意したという。

 同校は産経新聞の取材に、「担任らは聞いておらず、そうした事実は把握していない。ただ、監督から報告があったので、口頭で注意した」とコメント。監督に対してそれ以上の責任追及はせず、部員への聞き取りといった調査も行わないとしている。

 監督は平成27年4月に就任。兵庫県の強豪校で全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)の出場経験がある。暁星国際高校は日本ハムなどで活躍した小笠原道大氏ら複数のプロ野球選手を輩出。今夏の千葉県予選ではベスト16に進出した。

 「監督だからなかなか言えなかった」。暁星国際高校野球部の男性監督によるハラスメント疑惑で、被害に遭った男子部員が取材に応じ、こう証言した。「3分だけ寝かせて」「癒やしてくれたら許してあげる」。部員らによると、監督は部員の部屋を見回る際、よくこのように言っていたという。「3分たちました」などと部員らが話しても「あと少し」と、そのまま居続けることもあった。

 同校野球部は平成3年の秋季県大会で優勝後、戦績が低迷。近県の私立高校でコーチをしていた監督が再建のために招聘(しょうへい)されたという。チームを立て直した実績も、被害申告が遅れた理由の一つとみられる。

 高校の部活動をめぐっては、バレーボールの強豪、私立足利工大付高(栃木県足利市)で6月、男性コーチが、マネジャーと交際していた男子生徒を蹴るなどして負傷させたことが判明。堺市の市立学校では5月、運動部顧問の男性教諭が女子生徒に「裸になるぐらいの覚悟で無心になって頑張れ」と声をかけ、実際に壁越しに裸にさせたことも明らかになっている。

 部活動の問題に詳しい宮城教育大の神谷拓准教授(スポーツ教育学)は「競技成績を高めるために、寮生活などで集団としてのまとまりを強化していくのは昔から見られる指導法だが、閉鎖的な環境になり、問題が隠蔽(いんぺい)される危険性が高い。監督は試合の裁量を持つ『権力者』で、性的被害も打ち明けにくい。外部の目も入れながら調査をすることが必要だ」と話した。

最終更新:12/4(月) 12:41
産経新聞