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<米韓軍事演習>中国「再び緊張、残念」 募る手詰まり感

12/4(月) 21:13配信

毎日新聞

 【北京・河津啓介】米韓両軍が「史上最大規模」の共同訓練を開始した4日、中国の王毅外相は「朝鮮半島情勢は2カ月あまり比較的静かだった後、再び緊張が高まった。関係国は中国による前向きな呼びかけの機会を生かせずに残念だ」と失望を隠さなかった。

 王氏は同日、モンゴル外相との会談後に共同記者会見で北朝鮮問題に言及。「中国は一貫して情勢を刺激する行為に反対し、対話への努力をたゆまず推し進める」との従来の立場を繰り返した。

 中国は、北朝鮮が核・ミサイル開発を、米韓が大規模軍事演習を一時停止して対話につなげる「二つの一時停止」(相互中断案)を呼びかけてきた。しかし、11月29日の北朝鮮による新型大陸間弾道ミサイル「火星15」の発射に続き、米韓も定例の共同訓練を実施。同月の米中首脳会談、北朝鮮への特使派遣などの中国の外交努力が不発に終わった形だ。

 米国を中心に中国に対し、北朝鮮向けの原油供給の停止を求める声も再び強まっている。王氏は「我々はさまざまな意見に開放的な態度だが、安保理決議に基づかなければならない」と強調し、中国に厳しく要求を突きつける米国などをけん制した。

 打開の糸口さえ見えない現状に中国でも危機感が強まっており、国際情報紙「環球時報」は11月30日から3日立て続けに社説で北朝鮮問題を取り上げた。最初はミサイル発射翌日に「米国の北朝鮮政策は失敗した」と米国責任論を展開。1日は原油禁輸を迫る声に「絶対に踏み出せない一歩」と反発した。空軍共同訓練について論じた2日の社説の見出しは「中国は努力を尽くした。米朝は自分で尻ぬぐいを」。中国側のいらだちと手詰まり感が伝わった。

最終更新:12/4(月) 22:26
毎日新聞