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人工培養された人肉を食べることはカニバリズム? 専門家に聞いてみた

2017/12/4(月) 22:40配信

ギズモード・ジャパン

タブーへの興味。

専門家に気になる疑問への見解を聞く「GIZ asks」。今回のテーマは培養肉、しかも人肉です。現状では培養肉ですらまだ普及に遠い状況ですが、もし人肉が培養されるようになったら研究室育ちの肉とはいえ、それは人間が人間の肉を食べる行為、つまりカニバリズムにあたるのでしょうか? 作家や研究者、あるいは人肉を食べざるを得なかった経験者などの7人に質問してみました。

【画像】人工培養された人肉を食べることはカニバリズム? 専門家に聞いてみた

死んだ人間を食べることと、生きた人間を食べることを切り離せないという点こそが、人肉食とそのほかの動物の筋肉組織を食べることとを隔てる不快な境目です。牛の赤ちゃんは子牛肉、豚はポークなのと同じように、人肉はただの人肉であるはずなのに、もも肉を食べているとは考えず、その人の太ももを食べていると考えてしまうのです。

では、クローン化された研究室育ちの人肉を消費することはどうなのか? このアイデア自体はフィクション(具体的に挙げるなら、ブランドン・クローネンバーグの2013年のSFホラー『アンチヴァイラル』)であって、これが実現可能な未来はまだ先のことです。しかし、クローン化されたヒト組織を食べることは厳密に解釈してカニバリズムにあたるのでしょうか?

仮定の話ですが、遺伝子上の人間のドナーなしで培養された人肉の場合はどうでしょう? 研究室育ちの動物の肉でさえ、いまだそのゴールには届いていません。今夏の時点では、研究室育ちの肉は本物のウシの胎児血清から作られています。

植物タンパクの食品ベンチャー企業Hampton Creekは、植物データベースから肉の細胞に近づけようとしていると主張しています。そしてはじめて人工肉バーガーを生産したMosa Meat(モサ・ミート)の共同創立者であるマーク・ポスト氏は米Gizmodoに対し、研究者たちは各種類からサンプルとなる細胞用に「害のない細胞」を試していると謎めかしつつ教えてくれました。「私の予測ではアニマルフリーな肉の生産方法へと徐々に動いていくが、これまでのところ現段階のテクノロジーでは遺伝子技術なしには実現できない」とのこと。

何はともあれ、ヒトの胎児を巻き添えにせずともペトリ皿に研究室育ちの人間のふくらはぎの筋肉が現れるのを想像してみてください。培養された人肉のハンバーガーを食べるのはカニバリズムになるのか? それともただのハンバーガーという扱いになるのでしょうか?

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最終更新:2017/12/4(月) 22:59
ギズモード・ジャパン