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北朝鮮の脅威対応「時間との戦い」=米大統領の安保担当補佐官

12/4(月) 16:32配信

BBC News

H・R・マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は2日、北朝鮮の脅威への対応は「時間との戦い」になっていると語った。

米カリフォルニア州で開かれたレーガン・ナショナル・ディフェンス・フォーラムで登壇したマクマスター氏は、戦争が起きる可能性は日ごとに高まっているが、武力衝突は唯一の選択肢ではないと指摘した。

マクマスター氏の発言の3日前には、国連安全保障理事会の決議に反する形で北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を行っている。

2カ月以上ぶりとなった発射実験で、ミサイルは過去最高の高度に達した後、日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下した。

国際社会の批判や経済制裁にもかかわらず、北朝鮮は核・ミサイル開発を継続しており、緊張が高まっている。9月には6度目の核実験が実施された。

北朝鮮は、今回のミサイルは米国の本土全体に到達可能だと主張している。こうしたなか、米国防総省は追加の防衛措置として終末高高度防衛(THAAD)の設置場所を西海岸で探していると、一部で報道されている。

マクマスター氏は原稿なしで行った発言で、「武力衝突に至らない形でこの問題を解決する方法はあるが、(金正恩・朝鮮労働党委員長は)どんどん接近しているので、競争になっている。時間はあまり残されていない」と述べた。

マクマスター氏はさらに、中国を名指しし、北朝鮮がミサイル燃料を確保しにくくなるよう、完全な石油禁輸を行うよう呼びかけた。「我々は当然ながら中国に、中国の国益のために行動するよう求めている。さらなる対応が中国の利益にとって喫緊だという我々の考えは強まっている」と述べ、「燃料がなければミサイルは飛ばせない」と付け加えた。

一方で北朝鮮は、4日から予定される大規模な米韓合同空演習について指摘し、両国による戦争挑発だと非難した。

北朝鮮の党機関紙「労働新聞」は社説で、合同訓練について「DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)に対する、あらかさまで全面的な挑発行為で、核戦争にいつつながってもおかしくない」と述べた。

先月29日、北朝鮮は同日発射した「火星15」が4475キロの高度に達し、950キロの距離を53分間で飛んだと発表し、超大型重量級の核弾頭装着が可能なミサイルで米本土全域を攻撃できるようになったと述べた。

複数の専門家は、ミサイルが通常の軌道で1万3000キロ以上飛べたことになり、米国にも到達可能だと認めた。しかし、重い弾頭を装着した状態で同じ距離が飛べるかには疑念が残るという指摘も多い。

専門家らは、ミサイルが大気圏に再突入した際に弾頭が分解しないようにする技術を、北朝鮮は確立できていないと考えている。

ロイター通信は3日、韓国に配備されたものと同様の弾道弾迎撃ミサイルTHAADを米西海岸に設置するため、場所の検討が進んでいると報じた。

ロイターは2人の米下院議員の話として、国防総省ミサイル防衛局(MDA)が追加の防衛設備を設置しようとしていると伝えた。場所や時期の詳細については明らかにしなかったという。

しかし、MDAはTHAAD配備の指示は現時点で受けていないと説明している。

THAADはすでに韓国に配備されたほか、北朝鮮の平壌から3400キロの距離にある米領グアムにも配備されている。

金委員長は今年8月、グアムに中長距離弾道ミサイルを打ち込む計画を発表した。グアムには16万人以上の米国人が生活しているほか、米空軍の戦略爆撃機が基地としている。

THAADは、着弾までの最終段階に入った短・中距離弾道ミサイルを撃ち落とすことが可能。衝突破壊型の迎撃で、運動エネルギーによって弾頭を破壊する。

(英語記事 North Korea: US in race to address threat, says HR McMaster)

(c) BBC News

最終更新:12/4(月) 16:46
BBC News