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春闘 連合、4%程度の賃上げ要求 ベア2%+定昇2%決定

12/6(水) 7:15配信

SankeiBiz

 連合は5日、東京都内で中央委員会を開催し、2018年春闘の統一要求を決定した。従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)幅を「2%程度を基準」とし、これに働いた年数に応じて基本給が増える定期昇給(定昇)の2%を加え、4%程度の賃上げを目指す。経営側指針を作る経団連も安倍晋三首相の要請に応じ、3%程度の賃上げ検討を呼び掛ける考え。労使ともにデフレ脱却に向けて賃上げが必要との見方で一致するものの、固定費増を避けたい経営側には賃上げに慎重な声が強く、今後は厳しい交渉が予想される。

 連合の神津里季生会長は中央委の冒頭のあいさつで「『賃金は上がるものだ』という常識を取り戻すことが重要だ」と述べ、一時金ではなく月給引き上げを重視する姿勢を示した。

 安倍首相が経済界に賃上げを要請する「官製春闘」が続く中、首相は18年春闘では3%という賃上げ数値目標を初めて提示した。しかし、企業の多くは将来にわたる固定費上昇につながるベアでなく、一時金増額で賃金の引き上げに対応したい思いが強い。首相発言で例年よりもベアを強く意識せざるを得ないが、3%の賃上げを実現することは簡単ではない。

 14年春闘で約10年ぶりに賃上げ率が2%を回復したが、今年は再び2%を割り込んだ。3%の賃上げは、バブル経済崩壊直後の1994年まで遡(さかのぼ)る高水準とあって、好業績が続く大企業でも難しい。経団連副会長を務める大手企業首脳も「3%の賃金引き上げをできる企業はわずかではないか」と予測する。

 また、かつて春闘では物価上昇がベアの根拠だったが、ほとんど物価が上がらないデフレ状態が続く中、労組側がベアを主張することは難しいとの指摘もある。経済界では、これまで賃上げしても消費が拡大してこないことが問題との意見が多い。デフレ脱却に向けた賃上げの意義を疑問視する声すらある。

 このため経団連の榊原定征会長は、賃上げをデフレ脱却につなげる道筋を明確にすべきだとの立場。政府に対し、「国民は社会保障などで将来不安を感じており、消費でなく、貯蓄を先行させている。不安の解消を進めてほしい」と要請する考えだ。

最終更新:12/6(水) 7:15
SankeiBiz