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阪神・ドラ5谷川 恩師が語る鉄腕秘話

2017/12/5(火) 11:00配信

東スポWeb

 意外な掘り出し物かもしれない。阪神の新人7人が3日、甲子園球場を訪れ、体力測定と施設見学を行った。注目はなんといってもドラフト1位・馬場皐輔投手(22=仙台大)だが、5位指名の谷川昌希投手(25=九州三菱自動車)も中継ぎで即戦力として期待されている。本紙評論家で恩師でもある加藤伸一氏が、谷川のタフネス秘話を明かした。

 巨人・長野と同じ福岡の筑陽学園高から東農大へと進んだ谷川は社会人になって“雑草魂”に磨きをかけた。出身の九州三菱自動車は何があっても社業優先。午前中の練習は正午すぎに終了し、午後1時から通常業務が始まる。選手はグラウンドを飛び出して各営業所へと散っていくため、投手にとって当然のことをする暇もなかった。

 本紙評論家で、今年から九州三菱自動車で投手コーチを務める加藤氏は「谷川が投球した後、アイシングしているところを見たことがない。練習後にアイシングをしていたら仕事に間に合わないからね。シャワーを浴びて飛び出していく感じだった。それでたくましくなったところもある」と証言する。

 今やプロの投手ばかりでなく、少年野球でも投球後にはアイシングをするのが一般的。だが、谷川にはその時間がなかった。そんな過酷な環境にいたからこそ、自然と体も頑強になったのかもしれない。営業職だったため接待も仕事のうちだったが、谷川は「自己管理はしっかりやってきた」と胸を張る。

 9月の社会人日本選手権九州予選では新日鉄住金大分戦での完封勝利から5連投。高校球児顔負けのタフネスぶりで3完投を含む33イニングを投げ抜いた。

「ケガをさせないよう注意していたが、勝つために谷川に連投してもらうしかなかった。それでも何の違和感を訴えることもなかった。長くプロ野球に携わっているが、彼のような選手はいない」(加藤氏)

 2007年に阪神・久保田智之が記録した90試合登板が現在の日本記録となっている。加藤氏は「90試合を投げるだけの体力は十分にある。連投に関してはまったく心配していないし、タフなのが彼の長所」と“久保田超え”も不可能ではないと言う。

 同期入団の選手たちと甲子園のグラウンドや球団施設、甲子園歴史館などを見学した谷川は「開幕から一軍でいけるようにしたい。打者に向かっていく姿勢は変えずにアピールしたい」と意気込んだ。昨年のドラフトで九州三菱自動車からロッテに5位指名されて入団した有吉は53試合に登板して2勝5敗1セーブ、16ホールドで防御率2・87と結果を残した。谷川も雑草魂で1年目から一軍定着を目指す。

最終更新:2017/12/5(火) 11:00
東スポWeb