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引退必至の貴ノ岩、診断書提出しないまま“無断休場” 協会VS親方のドロ沼抗争

12/5(火) 16:56配信

夕刊フジ

 大相撲の冬巡業が3日、長崎県大村市からスタートしたが、元横綱日馬富士に暴行を受けた東8枚目の貴ノ岩(27)=貴乃花部屋=は、診断書を提出しないまま“無断休場”の格好となった。暴行問題が明らかになってから姿をみせていない貴ノ岩の体調、所在は依然として不明のまま。引きこもった状態ともいわれており、再び土俵に上がることを不安視する声も挙がり、引退という最悪のシナリオまで噂されるようになっている。師匠の貴乃花親方(45)=元横綱=は今回の問題をきっかけに、八角理事長(54)=元横綱北勝海=ら日本相撲協会執行部の責任を問い、反モンゴル勢で“大相撲改革”に突き進む考えといわれるが、まな弟子を犠牲にしているといえないか。

 玉ノ井巡業部副部長(元大関栃東)は3日、横綱稀勢の里ら休場した関取の中で、貴ノ岩だけ、診断書が届いていないことを明かした。

 巡業も本場所同様、休場する場合は診断書の提出が必要。玉ノ井副部長は「状況が状況なので、どうなっているかは分からない」と話し、明大中野中学の先輩でもある貴乃花親方に連絡を取るというが、巡業初日時点で前代未聞の“無断休場”になった。

 巡業部長を務める貴乃花親方自身は11月30日の理事会で、混乱を避ける意味もあり冬巡業不参加が決まったが、弟子の休場届を提出しないというのは、いったいどういう思惑なのか。

 力士は九州場所終了後、今月2日に、冬巡業に参加する組と帰京組に分かれた。ところが貴ノ岩は一人だけ、いまだに福岡県田川市にある貴乃花部屋宿舎内にいる可能性が高い。九州場所中に写真誌にその姿を撮影され、いまも報道各社が田川で密着マークを続けているが、脱出した形跡はない。病院にも行っていないようだ。

 貴ノ岩の診断書はこれまでに2通あるとされ、鳥取県警と相撲協会にそれぞれ提出されている。貴ノ岩は、元横綱日馬富士の暴行を受け、九州場所を休場した際に、「右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間程度」と記された2枚目の診断書を相撲協会に提出した。

 ところが相撲協会の危機管理委員会から経緯を尋ねられた2枚目の診断書を書いた主治医は、骨折はあくまで“疑い”に過ぎず、「11月9日の時点では状態が安定しており、相撲を取ることを含め仕事に支障がないと判断したので退院とした」と説明。「当病院としても、重傷であるように報道されていることに驚いている」としている。

 親方衆から「九州場所にも出られたんじゃないの?」との声が挙がったほどで、冬巡業を休場するなら、新たな診断書が必要になるのは当然だ。

 事件が発覚した11月14日から約3週間。貴ノ岩はずっと宿舎内のプレハブ小屋にいるとみられる。自宅でも3週間も籠もっていれば息が詰まるが、巨漢の力士がプレハブにいるとしたら、精神的に参ってくるのではないか。

 さらにプレハブでは、本格的な稽古はもちろん、四股やスリ足といった基礎運動すらできない。貴ノ岩は九州場所を全休したことで、来年の初場所は十両降格、次も全休となると春場所には幕下まで陥落してしまうとみられている。

 力士はいくら実力があっても、番付が下がると、番付どおりの相撲しかとれないといわれる。このまま貴ノ岩のブランクが伸びれば、再起は難しくなる。貴乃花親方としては、弟子を守るための行動のつもりだろうが、これでは守るどころか、力士生命のピンチに追い込んでいるといえないだろうか。

 野球評論家の張本勲氏(77)も3日、TBS系「サンデーモーニング」で、「(貴ノ岩は)まさか横綱が引退するほどの問題になるとは、思っていなかったのではないか」と前置きした上で、「貴ノ岩も引退するんじゃないか。被害者だけど、生意気な態度を取ると、こんなおとなしい私でも怒りますよ」などと貴ノ岩の復帰を危惧した。

 伝統と品格を重んじているという貴乃花親方だが、そのいで立ちには疑問の声もある。サングラスをかけて場所入りし、相撲協会の理事会の席でもストールを巻いたままで、親方というよりは親分のような風貌だった。

 母親であるタレントの藤田紀子(70)が、出演したテレビ番組で「私が女房だったら、すぐに電話して『ちょっとあなた、やめなさい。みっともないわよ』と言いますよ。“あっち風”に見えないようにしてほしいんですよ」と苦言を呈したほどだ。

 鳥取県警は今週中にも、日馬富士を傷害の疑いで書類送検する見込み。貴乃花親方は弟子のことを考えるなら、1日も早く貴ノ岩をまともな生活に戻してやった方がいい。

最終更新:12/5(火) 18:31
夕刊フジ