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相次ぐ品質改ざん、なぜ? =三菱マテ、東レも不正

12/5(火) 7:30配信

時事通信

 素材メーカーで、相次ぎ製品の性能データを改ざんする不正行為が判明した。神戸製鋼所に続き、三菱マテリアルや東レの子会社でも改ざんが発覚。不正行為が続発する背景を探った。

 ―不正が相次いで公表されているのはなぜ。

 神鋼は10月、アルミ・銅製品に関する組織的な性能データの改ざんを公にした。3連休の真ん中に緊急会見を開き公表に踏み切った背景には、マスコミに報道されそうになったため、との指摘もある。三菱マテや東レも子会社での改ざんを発表した。三菱マテは内部通報がきっかけとみられ、東レは「インターネット掲示板上の書き込み」(日覚昭広社長)と説明した。両社とも、神鋼のデータ改ざん問題が注目を集めなければ、対外公表しなかった可能性が高い。

 ―公表されたのは最近の不正なの。

 かなり以前の事案だ。三菱マテは問題把握から約8カ月も出荷を続け、公表されたのは出荷停止の約1カ月後。東レの場合は、公表まで1年4カ月も費やしている。

 ―不正の内容は。

 3社とも規格外の製品でも顧客の同意があれば納品できる「特別採用(トクサイ)」と呼ぶ商慣行を悪用していた。メーカー側は規格外の製品について、納入先の了解を得ればトクサイとして出荷することがあるが、今回は無断でデータ改ざんして出荷していたとみられる。神鋼はデータ改ざんした製品のことまでトクサイと呼ぶなど、自社に都合の良い解釈をしていた。

 今回の不正続発を踏まえ、東レ子会社の取引先であるブリヂストンの津谷正明最高経営責任者兼会長は「企業間で日本式の曖昧さがなくなり、米国のような厳しい契約社会に変わっていく」と話している。

 ―今後はどうなるの。

 3社は弁護士など外部の有識者で構成される調査委員会を設け、経営責任や原因究明、再発防止策の検討を進めている。一方、経団連は約1500の会員企業・団体に対し、同種の不正がないか調査を要請しており、問題が広がる可能性もある。

最終更新:12/11(月) 13:59
時事通信