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甲子園の夢あと一歩…アメフト東北大の努力家、下向かず

12/5(火) 16:26配信

朝日新聞デジタル

 3日にあったアメリカンフットボールの全日本大学選手権の東日本代表決定戦で東北大(東北)は17―77で日大(関東)に敗れた。東北大の選手が下を向くなか、DL坂本光(4年)は口を真一文字に結び、日大の主将がトロフィーを手にするのを見つめていた。

【写真】第3クオーター、QB長谷部祥太がタッチダウンランを決め、喜ぶ東北大の観客席=アミノバイタルフィールド

 坂本は仙台一高時代はラグビー部でフッカーとして活躍。大学入学後にアメフトを始めたが、右足骨折や左肩脱臼などで4度の長期離脱を経験した。けがが絶えない4年間だった。

 2年冬には右足骨折で1カ月の入院を余儀なくされた。3月に戻った頃には「みんなうまくなっていた。部にいたくない」。置いていかれたと感じた。同期の「一緒にやってほしい」という言葉が、折れかけた心を救ってくれた。

 「一番へたくそな分、頑張ろう」と気持ちを入れ替え、自分のプレーを見直した。苦手なリアクションを上達させるため、練習からむやみに相手に飛び込まず、まずは地面に足をついて手を張ることを意識した。

 だが関東の大学の壁は高かった。甲子園ボウルで20度の優勝を誇る日大は、開始2分で最初のタッチダウンを成功し、第1クオーター(Q)で21点を先行。東北大は第2Qにフィールドゴールを決めて3点を返したが、その後も日大にランやパスから次々とタッチダウンを決められ、圧倒された。坂本も「1対1の状況で相手に負けた」と悔しがった。

 6年連続の敗退となり、初の甲子園ボウル出場は夢と消えた。坂本もアメフトはここで一区切り。「後輩にはけがをしないでほしい。チームにも迷惑だし、練習もできない。何より自分が悔しい。その上で練習してうまくなって欲しい」。悲願を後輩に託した。(大坂尚子)

朝日新聞社