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県民栄誉賞 手に エアレース総合V室屋義秀選手

2017/12/5(火) 9:16配信

福島民報

 「空のF1」と呼ばれる飛行機の世界最高峰レース「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017」で、アジア人初の年間総合優勝を果たした福島市在住の室屋義秀選手(44)への福島県民栄誉賞授与式は4日、県庁で行われた。授与式後に福島市街地で祝賀パレードが催され、多くの福島県民が快挙を祝福した。

■快挙たたえ福島でパレード

 授与式で内堀雅雄知事が室屋選手に賞状と記念品の大堀相馬焼の目録を手渡した。内堀知事は東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の影響で十分な練習ができない逆境を乗り越えた努力をたたえ、「挑戦を続けた姿は福島の復興・創生の模範となる。勇気、元気、希望をもらった」と述べた。室屋選手は「多くの人に活動の基盤をつくってもらえた結果が受賞につながった」と感謝した。
 パレードはNPO法人ふくしま飛行協会の主催、福島民報社の共催で、東北電力福島営業所前の吾妻通り(市道栄町・上町線)で催された。JR福島駅東口駅前広場で出発式を行い、室屋選手が大勢のファンと共に福島の夢を乗せて紙飛行機を飛ばした。
 室屋選手のスポンサー「Lexus International(レクサス インターナショナル)」が、パレード車両としてトヨタ自動車が誇るスーパースポーツカーのオープンカー「Lexus LFAスパイダー」を提供した。室屋選手は世界に数台しかないLFAスパイダーの助手席後部に座り、沿道に詰め掛けたファンの声援に手を振って応えた。
 室屋選手のチームスポンサーで白河市に工場を置く住友ゴム工業のブランド「FALKEN(ファルケン)」が、交流会会場のさんかく広場に室屋選手の機体のレプリカ(模型)を展示した。出発式とパレードには約5千人の観客が集まった。室屋選手は福島市上空をフライトし、県民に感謝の気持ちを示した。
 室屋選手は1999(平成11)年から福島市の「ふくしまスカイパーク」に練習拠点を置き、2009年からレッドブル・エアレースに参戦した。2017シーズンは8戦中4勝を挙げ、年間総合優勝に輝いた。
 県民栄誉賞はスポーツや芸術などで世界的な偉業を成し遂げた県人をたたえるため、1991年に創設された。1991年に登山家の故田部井淳子さん(三春町出身)、2014年にソチ冬季パラリンピックアルペンスキー男子回転座位金メダリストの鈴木猛史選手(猪苗代町出身)に授与されており、室屋選手が3人目。

■室屋選手「産業育成を支援」

 室屋選手は授与式後の記者会見で「航空宇宙産業の育成を支援しながら、人材発掘に注力していきたい」と県内の産業振興に貢献する考えを示した。
 室屋選手は来年に福島市のふくしまスカイパークに設置される機体展示場で講座を開き、子どもたちに航空分野の魅力や飛行機の概要などを伝える方針を説明。パイロットだけでなく、機体整備や航空管理などさまざまな仕事への理解を深めてもらう内容とする。航空宇宙産業の集積に向けては、企業などへのPRや人材育成に協力する意向を述べた。
 室屋選手は「福島の産業をリードしてくれる人材が育てばうれしい」と語った。

福島民報社

最終更新:2017/12/5(火) 11:46
福島民報