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「小池知事が謝罪を」元右腕語る豊洲市場問題、唯一の解決法

2017/12/5(火) 17:53配信

ハフポスト日本版

築地市場(東京都中央区)の豊洲(江東区)への移転問題で、東京都の小池百合子知事は11月24日、築地の跡地再開発について「一つの考え方」と述べ、路線変更も匂わせた。(泉谷 由梨子/ハフポスト日本版)

【築地市場・移転延期】進むも地獄、戻るも地獄 その揺れ続けた80年

豊洲市場に入居予定の観光拠点「千客万来施設」を運営予定の企業が、築地との競合を懸念して撤退も検討と表明、江東区長も受け入れを再考せざるを得ないと発表したからだ。開場日はいったん2018年10月中旬とされたが、見通しが立っていない。

また、12月5日には、豊洲市場の追加安全対策工事の一部について入札を断念することも報じられた。

かつて、小池知事率いる地域政党「都民ファーストの会」の顔でもあった音喜多俊(おときたしゅん)・東京都議は、小池氏の選挙対策での「良いところ取り」がこの事態を招いたと批判する。解決策はあるのか、音喜多都議に聞いた。

ーー豊洲移転問題が膠着状態に陥った、一番の問題点は。

小池知事が都議選のために「良いとこ取り」を狙った結果です。当時、「都民ファーストの会」の中には、「移転推進派、反対派、両方の票を取れる」とハッキリ断言する人もいました。

築地市場を維持すれば、豊洲と競合してしまうのは予想されたこと。しかし、当時は支持率も高く、民間運営の「千客万来施設」も含めて小池知事は、「私が言えば皆ついてくるだろう」と思ったのでは。

私は元々、豊洲に移転すべきだという考えでしたし、党内でもそう進言していました。それに対し、小池知事は「6月には決めますから、安心して」と。そして突然、両立案が浮上しました。一部のブレーンを除いて、私たちにとっても本当にあれは根耳に水でした。

ーー都議選直前に発表された小池知事の両立案を受けて、移転派だった音喜多さん自身も、都議選では「直ちに豊洲移転」という主張はしていませんでした。

当時は、「方針が違う」と党を割って出るのではなく、組織内から、最終的には豊洲に向けて働きかけをすればいい、と思っていました。そこで、私自身も「豊洲は安全だけれど、まだ安心かどうかわからない」という玉虫色の発言をせざるを得ませんでした。

結果的に自分の発言も、豊洲市場の安全性に対する風評被害を招いた。反省しています。その後、私の議員報酬の一部は、風評被害対策のために寄付することを決めました。

ーーその前から、会派によるブログや発言内容への締め付けが徐々に強くなっていった、いうことですが。

そうですね。東京都が試算した「豊洲に市場移転なら赤字100億円」はまやかしというブログを書いたあたり(2017年1月26日)から、指示が入るようになり始めました。

当時は「都民ファーストの会」都議団幹事長だったので、怒られるというよりは「断定口調はやめて、慎重な言い回しで」などとやんわりと言われたんですが。

ーー小池知事は豊洲・築地の両立案について決定の過程を記録せず「AIが決めた」などとしてはぐらかしました。どのあたりで彼女は決断したのでしょうか。

豊洲市場の地下水のベンゼン濃度が国の環境基準値よりも高いと判明した1月の時点で、小池知事の中では急速に、築地再整備に心が傾いているのを感じました。しかし石原前知事をあれだけ責め立てておいて、肝心な部分を情報公開しない姿勢は許されないと思います。

ーー地下水のベンゼンについて、3月には専門家会議は、遮断されており「地上は安全」と評価していました。小池知事も「科学的な分析が何よりベースになるべき」と話していたのに、なぜ。

築地再整備は小池知事にとって、過去の都政を否定するという分かり易いアイコンでした。

とにかく、前例がないことをやっていかないといけない。それが、小池知事にかけられた呪い、縛りのようなことだと思います。

ーーいったんは2018年10月中旬と発表された豊洲移転ですが、実現可能性は。

現在、築地市場再開発検討会議が2018年5月に再開発案をまとめることとしています。つまり、5月までは、修正あるいは撤回の議論をする叩き台さえない。事業者側は「築地再開発案を見て判断」と言っていますから、早くても5月になる。すると、豊洲の10月開場はほぼ絶望的でしょう。

様々な有識者会議の手法自体にも問題があります。透明性確保の理念はわかりますが、あれだけの著名人を揃えて、頻繁に会議を開催するのは無理があります。1~2カ月に1度が精一杯で、結果的に、どうしても結論が出るのが5月になってしまう。スピード感に欠けます。

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最終更新:2017/12/5(火) 18:06
ハフポスト日本版