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アリババ、小売大手「サンアート」株取得 オンラインとオフラインの融合進む

2017/12/5(火) 19:25配信

CNS(China News Service)

【12月5日 CNS】アリババ(Alibaba)は11月20日、中国の大型スーパーを運営するサンアート(Sun Art Retail Group)傘下の「オーシャン(AuchanRetail SA)」、「潤泰集団(Ruentex Group)」と新しい戦略提携を結んだと発表した。アリババは約224億香港ドル(約3236億円)を出資し、直接または間接的にサンアートの株式の36.16%を取得。アリババの張勇(Zhang Yong)CEOは、「サンアートの実体店舗を『新小売戦略』によってよみがえらせ、世界の小売業界にこれまでにない衝撃を与えたい」と話した。

 サンアートは中国最大手で最も勢いのある大型スーパー運営会社で、オーシャンと潤泰集団の「大潤発(RT-Mart)」の2大ブランドを擁し、全国29の省・市・自治区で446店舗を運営している。2016年の収益は1000億元(約1兆7050億円)を超えており、近年は市場占有率トップを誇っている。

 今回の提携によって、大潤発とオーシャンで有名な中国最大の大型スーパー運営会社が、ビジネスモデルと資本を通してアリババの推し進める「新小売革命」に加わったことになる。「新小売」によってアリババは、オンラインとオフライン店舗の融合を目指している。

 アリババとサンアートは、全面デジタル化によって「人、商品、場所」の再構築により成長を図る。サンアートは、アリババのエコシステムを活用して実体店舗のデジタル化を推し進める。またアリババのオンラインとオフラインの一体化、物流と好みが多様化した消費者の経験などを取り入れた「新小売の問題解決方案」もサンアートの実体店舗に導入する。

 アリババはここ1年ほどで急速に同社独自の「新小売」戦略を進めており、11月11日独身の日(双11)での実践や、「新小売」戦略に伴うシステムの変革は、すでに世界の小売業界においてもトップを走っていると認められている。

 アリババが運営するEコマースサイト「天猫(Tmall)」は「双11」で、百貨店やスーパーなどをチェーン展開する「上海百聯(Shanghai Bailian)」、百貨店やショッピングモールを展開する銀泰商業(Intime Retail(Group))といった歴史ある小売業者や、全国52か所の重要な商業地域を全面的に天猫のオンラインのプラットフォームへ受け入れた。蘇寧(Suning)の実体店舗も天猫と提携し、ビッグデータの消費ランキングを仕入れなどの参考にした。「新小売」により従来の小売業界もにぎわいを取り戻し、「双11」には消費者が店先に並ぶなどの光景も各地で見られた。

 ある評論家は、「まずアリババの傘下となった銀泰商業は商品の『社内テスト』にあたる、ビジネスモデルの改造を行った。上海百聯との提携は『公開テスト』のようなもので、サンアートとの提携によって商品を正式に売り出すことを『宣伝』したのだ。すでに『新小売』を実現しているアリババが手がける生鮮食品デリバリーサービス『盒馬(カバ)鮮生』をビジネスモデルとして、今後は百貨店、ショッピングセンター、コンビニエンスストアなどといった業態でも新たなビジネスモデルを次々に作り上げるだろう」としている。

 業界関係者は、「サンアートに代表されるような大型スーパーが、従来の小売業界の中では重要な足がかりとされてきた。大潤発とオーシャンが『新小売』に全面的に乗り出したことは、国内の小売業界で『新小売』エコシステム導入が全面的に完了したことを意味している。さらにオンラインとオフラインを融合させたビジネスモデル、バーチャル経済と実体経済の境界線の融合を推し進めることになる」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News

※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。